2022年9月の記事一覧
仕事のこと、掘り出し物のこと、給料のこと・・・
こんにちは。
不動産売却のコンシェルジュ、杉野です。
今回は私自身が仕事であったり、プライベートであったり、友人や家族、お客様などいろいろな方から頂いた質問についてお答えさせていただきます。
たくさんありますが、まずは代表的な3つを今回は出させていただきました。
1.不動産の営業は大変ですよね?
2.掘り出し物件はありますか?
3.給料は良いの?
という3点です。
ちょっと各方面からいろいろ言われるかもしれない題材ですが、私が素直に感じたことをお話ししています。
ぜひ、不動産業界をこれから志したい、不動産会社に転職を考えている、という方にも幅広く読んでいただきたい内容となっています。
1.不動産の営業は大変ですよね?
初めてお会いする方の、8割ないし9割くらいが聞いてこられているような質問です。
やはり皆様、不動産や住宅業界は「THE営業」という感じで、長時間労働、営業ノルマ、辛いお客様関係等、
様々に良くないイメージを持たれているようです。
全くその通りですが、私はそこに対してネガティブなイメージは持ち合わせておりません。
とはいえ私の回答は、「大変です」の四文字になってしまうのですが、本来、仕事とはそうあるべきものではないでしょうか。
これは不動産だからとか、公務員だとか、飲食業界だとかに関わらず、すべての産業に通じるものだと思います。
私たちは仕事を通じて人と関わっていますし、すべての仕事は誰かの役に立つために存在しています。
人のお役に立つということは基本的に大変な労力を費やすことですから、全仕事が大変なのです。
ただし、大変大変と言ってもなんだかネガティブなイメージが連れ立ってしまいますから、私は次のように言い換えています。
自分たちの努力によって仕事の結果が大きく変わる、だからこそ、不動産の営業は大変なのだと、言っています。
2.掘り出し物件はありますか?
残念ながら、お客様の期待するような物件が突如として現れる確率は非常に低いです。
多くの方が「不動産会社には秘密の物件があるのではないか?」と思われているのですが、
皆様が思われている以上に物件(土地にしても戸建にしても)はありません。
そもそも、不動産流通の仕組み上、それぞれの不動産会社さんが物件を隠し持っておく必要性が低く、
現在、スマホやPCなどのインターネット上で探せる物件がほとんどです。
(中には隠していたり、それに近いことをしていたりする人もいますが・・・)
ふらりと寄った不動産会社さんで、ちょうどタイミングよくこれから広告をするのだという物件は出てくると思いますが、
とはいえその物件がお客様自身の条件に当てはまるかどうかも定かではありません。
しかしものは考えようで、掘り出し物件はなくとも、掘り出し物件にすることはいくらでも可能です。
昔の人は住めば都という素敵な言葉を残されましたが、案外、住み始めれば(活用し始めれば)良いところが見えてくるものです。
逆に、悪いところも見えてくるはずです。
そのような時にはどうすれば良いかを考えて、対策を講じることができるのが不動産の良いところです。
人間関係のように、不動産との関係性をより良きものへと築き上げていくことが、掘り出し物件にするということなのではないか、
私はそのように考えています。
(不動産を取り巻く人間関係がこじれることもありますが、これは別問題ですから・・・)
3.給料は良いの?
良いかどうかでいうと、正直に申し上げて、人それぞれかと思います。
世界には1日1ドル以下で過ごしながらも幸せを感じている人がいるように、単純に高額であるかどうかで良いかどうかは判断が付きません。
良いかどうか別にして回答をするなら、「高額(な傾向)」だとは思います。
日経新聞の調査によると、2022年夏の賞与で不動産・住宅業界は全産業で上から2番目に高額でした。
金額にすると144万6,700円です。(1位は通信業界で、163万6,226円)
私の周囲の人を見渡しても、年収が1,000万円を超えている人は実際にいます。
当然、高額な人が全体をけん引しているので、かなり低い人もいるとは思いますが、
おしなべて高額な傾向にあるのはほとんど間違いなさそうです。
しかし、様々な犠牲の上で高年収を維持している方もおり、と言うよりもそうせざるを得ない状況にあると思うのですが、
果たして幸福な人生とはなんであるのかと、とても考えさせられます。
ブログの趣旨とずれていきそうなので文章化はここまでにしておいて、私の回答は次のようになります。
「良いかどうかは各人の価値観によって変わるが、給料の数字は高額な傾向にある」
以上の3点、今回のブログで取り上げさせていただきました。
例によって私の単独インタビュー動画付(記事上部の動画です)ですので、よろしければそちらもご覧になってみてください。
相変わらずゆっくりしゃべっていますから、倍速再生をお勧めします。
不動産業界に興味のある方は、ぜひメールでもLINEでもチャットでも連絡してください。
この業界のすばらしさ、そして哀しさ・・・を、たくさん伝えられます。
私もこの業界に新しい風が入ってくることで、この不動産業界はもっと発展し、すてきなものとなっていくに違いないと考えています。
将来は「それは愛!不動産杉野塾」でも開講したいなと思いながら、今日のブログを締めくくらせていただきます。
それではまた次回もお楽しみに。
不動産売却のご相談、ご用命は、ぜひ、不動産売却のコンシェルジュ杉野までお問い合わせください。
物件撮影の心構え~準備編~
こんにちは。
不動産売却のコンシェルジュ、杉野です。
ここ数日曇りがちだった天候ですが、週初めの月曜日は良く晴れましたので、このタイミングを逃さず物件
(一戸建て)の撮影へと行ってきました。
住宅メーカーや、一部工務店さんは広告のためにプロのカメラマンを雇ったり、広告会社に依頼したり
している所もありますが、不動産会社の多くが、営業担当者個人、もしくは、会社内のスタッフで
物件の現場撮影に行きます。
例にもれず当社もそうで、私が直接足を運んで撮影してきます。
このことをお客様にお話しすると驚いた顔をされる方も中にはいらっしゃいますね。
専門会社に依頼すると場合によっては1件で撮影料数万円(!)ということもあり、よほどのことが
ない限りは自分たちで済ませることがほとんどです。
そのため、不動産会社(営業担当者)によって、写真のクオリティに驚くほどの差が出てしまっている
のが現実です。
そこで今回は、当社が行っている撮影のポイントを、ご紹介をさせていただきます。
今回はその第1回「準備編」ということで、撮影に先だってどうのような準備をしているかを挙げてみました。
準備その①「機材の手入れ」
当社では物件撮影のためにSONYのミラーレスカメラを使用しております。
ちょっと型が古く細かいことができないので不便なこともありますが、まだまだ現役ですし、何よりもスマホとは
写真の表現力が雲泥の差です。(解像度だとかの専門的な説明は割愛します。)
こちらが撮影に使う用具の一式です。
やはり物件の魅力を引き出すカメラですから、この本体のメンテナンスが大切です。
こちらのカメラはレンズが簡単に交換できるのが売りなのですが、その構造上、本体内部に
ゴミがよく入り込みます。
どうやら着脱するときに隙間から入り込んでしまうようですね。
本体内部には画像を取り込む、人でいえば網膜の役割をする大きなセンサーがあり、これにゴミが付着すると
写真に黒い点々が映り込んでしまいます。
私が撮影した画像をわざと加工しているため、ちょっとおかしいですが、こんなイメージです。
せっかくきれいに写したのに、ゴミまで写り込んでいると非常に気分が下がります。
このようなゴミの映り込みをなくすために、時々カメラ専門店に持ち込んでセンサークリーニングを
お願いしています。
カメラのキタムラで3,300円(税込)ですよ。(令和4年8月現在)
プロ野球選手が道具を大切に扱うように、私も相棒のこのカメラはきちんとメンテナンスをして、
最高の仕事ができるように準備をしています。
しかし、最近はこの費用もばかにならないなと思いますので、そろそろ自前で、
ある程度クリーニングできるようになりたいですね・・・
準備その②「天候選び」
この、天候選びが非常に重要なポイント!です。
せっかくの撮影を行うのなら、晴天で、くっきり影ができるほど日がさしている日を選びたいと思います。
暗くどんよりとした曇りの日であったり、もしくは夕方の日が落ちてしまったりしたときの写真は、
人の目を引く力が少ないでしょう。
こちらの住宅を見ていただければ、その違いが一目瞭然かと思います。
左の曇っている(ほどではないですが、ちょっと暗めな)住宅と、右の、日が差している写真、
比べてみた時には断然!右側のほうがきれいで美しく見えますよね。
写真撮影の時にはまず「天候」を確認すること。
そしてできれば、晴れた日を選ぶこと。
これがとても大切です。
七五三の時にお子様の晴れ姿を撮影するときには当然、晴れた日が良いに決まっています。
それと基本的には同じだと、私は思っています。
準備その③「現場の掃除」
さて、撮影現場にやってきましたので、ではいきなり撮影!ということはありません。
皆様も自分自身が写真撮影をされる時には身なりを整えたり、お化粧し直したりするご経験はあるかと
思いますが、不動産にも同じことが言えます。
まずは現場を一通り確認をするのですが、空き家であれば雨漏りをしていないかとか、空き巣なんて
想像したくありませんが、何か不測の事態が起きていないかを見て回ります。
また、各部屋を見回りながらカーテンを開けて、窓も開放し、空気の入れ替えを行います。
特に、暑い夏場ではこの換気が重要です。
なぜなら撮影者である私自身が熱中症にならないためでもありますし、せっかくなら良い「気」を
取り込んでから撮影に臨みたいという気持ちもあります。
そして大切なのが、やはり不動産のお化粧である掃除や草抜きです。
どれほど素敵な土地や住宅であったとしても、草が延び放題で写っていてはちょっと残念ですし、万が一写真に
Gの残物が映り込んでいては、もはや見るに堪えないでしょう。
できる範囲にはなりますが、時間の許す限りは草むしりや掃除をして、言い換えれば
不動産のお化粧をしてから撮影を行います。
作業をしていれば汗をかいたり汚れたりするので、極力作業着か、Tシャツが良いなと思います。
以上、ここまでは撮影前の準備編で、3つ、重要ポイントをご紹介させていただきました。
仕事は準備・段取りが9割だとか言いますが、物件の撮影にも細かい準備が大切です。
別の機会では、実際の撮影の様子や、撮影時の注意点などをご紹介できればと思います。
不動産の売却相談はいつでも無料で承っております。
売却のご相談、査定依頼は、不動産売却のコンシェルジュ、杉野までお問い合わせくださいませ。
2030年、福山市のマンションは4割が老朽化?
こんにちは。
不動産売却のコンシェルジュ、杉野です。
先日、マンション建て替えに関するニュースが取り上げられていましたので、
福山市の老朽化マンションについて考えてみようと思います。
まず、老朽マンションというのはおおむね築後30年~40年以上経過する分譲マンションを指します。
しかしこれには明確な定義がありませんので、当社では次の通り規定させていただきます。
築30年~39年までのマンションを、「老朽化マンション」
築40年以上のマンションを、「超老朽化マンション」
それでは早速こちらのグラフをご覧ください。
こちらのグラフは私がインターネット情報を基として、福山市内の分譲マンションを1年ごとに販売された
「新規供給数」と、累積供給数の「ストック数」をExcelに手打ちで集計したものです。
※手打ちのため、多少のズレはご容赦ください。
左軸が毎年の新規販売数(=新規供給数)、右軸が累積供給戸数(=ストック数)となっています。
2023年と2024年の数字は本ブログ執筆時点(2022年9月6日)で、各社より発表されている分譲予定数(総戸数)を参照しました。
(※非分譲区画も含めています。)
2024年には福山駅前の大型プロジェクトとなるアルファゲートタワーが竣工し、
総ストック数が大台の10000戸を突破する予想です。
集計結果から、毎年の戸数増加率は2010年から2022年までで、平均2%強で増加していることがわかりました。
もしも、この先も年2%の増加を維持していると、2030年まででどのようになるか、予想したものが下のグラフです。
2030年には総ストック数が11400戸強となります。
ここで、最初の老朽化マンションの話題に戻します。
当社では便宜上、築30年~39年までのマンションを老朽化マンション、
40年以上を超老朽化マンションとして、今後の老朽化マンションと超老朽マンションのストック数をグラフ化しました。
先ほどの2030年までの予想グラフと照らしあわせると、このようになっています。
ちょっと色合いが悪く、見にくくて申し訳ないのですが、マンションの建て替えが全く進まないと仮定すると、
2030年には老朽化マンションと超老朽化マンションの合計ストック数が4200戸を超え、
老朽化率が合わせて37%を超える状況となります。
実に、福山市内の4割もの分譲マンションが老朽化しているという事態です。
最初に書いたマンション建て替えに関するニュースというものは、権利者の建て替え同意数を緩和するものです。
しかしマンションの建て替えはまだまだ日本では実績が少なく、8年後の2030年に福山市内のマンションが
建て替えられている事例が出るかどうか、私は個人的に、期待値は低いと考えています。
一般的に老朽化マンションでは、次のようなことが起こると考えられます。
1.所有者の高齢化などにより空き部屋が増え、結果的に修繕積立金が集まらず、設備の修繕が行われない。
2.修繕が行われないことにより外壁の剥離や落下物によって、周辺への被害が発生する。
3.最終的にはスラム化し、各種犯罪の拠点化や、災害発生時に倒壊することによる二次被害が発生し、
地域の社会問題となる。
あくまでも一部の例ではありますが、様々な問題が発生することが考えられ、現に同様の事例をニュースで見聞きします。
大規模マンションであるほどに、建て替えにかかる意見調整は困難となり、将来世代にとって問題を作ってしまう可能性があるでしょう。
私たち不動産仲介業者も、私達の責任で何ができるかということを真剣に考える必要があるかもしれません。
次回以降では全国の取り組みをピックアップし、ここ福山市においてもできることがないかと考えてみようと思います。
不動産仲介業はホスピタリティあふれるサービス業です
こんにちは。
不動産売却のコンシェルジュ、杉野です。
今回はYoutube第三弾として、仲介手数料をいただく意味について、私の考えを話させていただきます。
(動画は記事の一番下、もしくはこちらからどうぞ。)
何度か当方のブログで掲載をしていますが、不動産の仲介という立場では、物件を仕入れて(購入して)
販売をしているわけではありません。
あくまでも住宅や土地を販売しているのはその所有者様です。
それでは私達は何を販売しているのかというと、お客様に対しての気遣いや言葉遣いなどのような、
思いやりの心を販売(提供)しているのです。
私はホスピタリティという言葉をよく使っています。
ディズニーランドを想像してみていただきたいのですが、恐らく、乗り物に乗るための対価として入園料を
払っている方はほとんどいないのではないかと思います。(中には乗り物目当ての方もおられるとは思いますが)
多くの方が、非日常な夢の国を堪能したい、あるいは、最高のおもてなしを受けたい、
というような気持ちで訪れているのではないでしょうか
そこで働くスタッフ(キャストと呼ばれています)達も、スプラッシュマウンテンの安全運転をするためだけに
働いている訳ではないでしょう。
もちろん、乗り物の安全性は大前提としても、乗り物に乗ること以上に、アトラクション取り巻く
ストーリーや演出、何よりも目の前の方に幸福になっていただきたいという気持ちで、
一生懸命にお客様をおもてなししようと考えているはずです。
そこにあふれるものは先ほど挙げた、ホスピタリティ(=思いやりの心)です。
不動産の仲介業はともすれば全く労力(手数)をかけずとも、仲介手数料という報酬が転がり込んで
くることがあります。
具体的に言うと、あるお客様が不動産会社A社にて住宅購入の流れを一から百まで全て教わり、
住宅ローンの仮申し込みまでしている状態で、別の不動産会社B社で条件にピタリとはまる物件が
売りに出されたため、B社の方で契約、引き渡しを受けたとします。
この時の売買代金が2,000万円の住宅だった場合、B社に入ってくる仲介手数料は
一般的に726,000円(税込)となります。
【仲介手数料計算式】 売買金額2,000万円×3%+6万円=66万円
66万円×消費税10%=726,000円
A社はたくさん労力をかけてもゼロ円、一方でB社はほとんど労力をかけずに70万円以上の
報酬を手にするのです。
これは私達の業界ではとてもよくある話であり、どちらの不動産会社が
良いとか悪いとかという話ではありません。
ここでお伝えしたいのは、仲介手数料の金額が、A社でもB社でも、同じ消費税込726,000円となる点です。
改めてお伝えすると、不動産会社の視点から見れば手数をかけてもかけなくても、つまり、
お客様にサービスをしてもしなくても、同じ報酬が発生する仕組みになっています。
この仕組みの善し悪しを論じる場は別の機会に設けたいと思いますが、少なくとも私は、
不動産業はサービス業であると信じていますし、さらには高額な仲介手数料をいただく以上、
お客様には仲介手数料以上の心のサービスを届けてあげるべきだと思っています。
サービス業である不動産業は、お客様にきちんとした身なりで接することはもちろん、誠実な態度、
そして“目の前の方のお役に立つ”という前向きな気持ちで向かわなくてはなりません。
住宅や土地、マンション、あるいは賃貸アパートという商品を扱いながら、その実は私達の一挙手一投足、
さらに言えば私たちの「愛と幸せ」をお客様にお届けしているのです。
これは不動産業界に限った話ではなく、すべての接客業、もっと広く見れば
すべての職業が、あてはまると思っています。
仕事というのは全て、人と人との間にありますから、商品を売り買いする場には必ず、
私たち人間の思いやりの心が介在しています。
“真心こめて”とよく言いますけれども、私はこの不動産仲介業という仕事にぴったりの言葉だと感じています。
少し話が飛躍してしまいましたが、私は、思いやりの心が結果的に、仲介手数料という
成果に結びついていると信じています。
あくまでも物件を販売しているのは所有者様であり、私たちはその間に介在しているにすぎません。
しかし、ディズニーランドが(たぶん)無くならないように、真のホスピタリティにあふれた
不動産仲介業やその会社は、きっと人々に”愛と幸せ”を届け続けていくことと思います。
私もそうなれることを願って、今日も明日も、頑張っていきます。
物件情報を与えよ、さすれば与えられん。かもしれない話。
こんにちは。
不動産売却のコンシェルジュ、杉野です。
以前のブログで少しご紹介をした通り、不動産の仲介業というものは物件を売却したいお客様を探して、
さらに物件を購入したいお客様を見つけ、マッチングすることで成り立つビジネスです。
お饅頭屋さんのように、商品の元となる原料(大豆やもち米などでしょうか)を仕入れる必要はありません。
それでは何を仕入れているかと言えば、ご想像の付く方もいらっしゃると思いますが、
とにかく(不動産・物件)情報 です。
私は不動産業は情報産業だと思っているのですが、情報の集まるところというのはつまり売物件が
たくさん集まっている不動産会社さんであり、売物件の集まるところにはやはり、
購入を希望されるお客様も集まってくるものです。
それでは情報はどのようにすれば集まってくるのでしょうか。
素直に「情報をください!」と言っても、なかなかいただけないのがこの世の中です。
人は情報にしても商品にしても、与えるよりもいただくことの方がうれしい、
と思い込んでいるからです。
さて、なぜここで、思い込んでいると書いたかというと、面白い話があるからです。
アメリカ人を対象とした調査によってですが、人は何かモノをいただくよりも、与える方が幸福度が高く、
さらに言えば、年収すら高い(!)傾向にあるということが判明しています。
これは毎年寄付をする人と、寄付をしない人の年収の上がり方を調査した結果なのですが、
寄付額が高い人ほどに年収が高い傾向にあったそうです。
注意書きすると、年収が高いから寄付額が増えたのではなく、寄付額を増やした後に年収が増えたと、
調査結果で出ています。
これには様々な原因が考えられるかと思いますが、寄付をすることによる他者への貢献が自己の満足に
つながり、人生をプラスに捉えられることが結果的に、仕事の成果になっている、と私は捉えています。
寄付をする習慣が少ない日本人にも全くこの通りあてはまるかはわかりませんが、私自身は大いに
納得できる話でした。
このお話を聞くと、もしかしたら、まずは「与える」方がうれしい=ハッピーかもしれないと、
感じられなくもないでしょうか。
この「差し上げる」「与える」ということは、私達不動産仲介業者にとっても、
重要なことを教えてくれています。
いずれ記事を書こうと思いますが、私たちの業界には物件の「囲い込み」という行為があります。
物件情報を一人(一社)が独占して、どこの業者にも一切渡さない行為のことであり、不動産業界において
とても嫌われている行為です。
先ほどの寄付の話とは全く逆の行為を行っていることは自明であると思います。
きっと、情報を囲い込むようなことをせず、多くの方にたくさん、
それも自ら提供しているような方(会社)には、もっと多くの情報が巡り巡ってやってきているのでは
ないかと、私は考えてしまいます。
ところでなぜ今回、このお話をしたかというと、本日、いつもお世話になっている業者様に事務所へとお越し
いただいたのですが、起業時の苦労話や経営のアドバイスをいただいたほか、たくさんのお土産まで頂戴し、
お礼も兼ねて記事を書きたいと思ったからであります。
もちろん、その業者様は普段から情報をこれでもかという位にいただける方で、実際に新しい物件情報も頻繁に
出していますので、やはり情報であったり知識であったりノウハウであったりを惜しげもなく与えて
くださる方には、仕事も集まるのだなと改めて感じました。
本日は本当にありがとうございました。
「本日頂戴した品々」
クリアファイルはたくさん使うので助かります・・・
当社はまだまだ駆け出しであり、皆様にお渡しできるほどの情報は非常に少ないです。
しかしそれでも、当社で集められる精一杯の情報、知識、なによりも人間愛を、
一人でも多くの方にお渡しできればと思っております。
どうぞ、不動産売却のコンシェルジュ、杉野をよろしくお願いいたします。
私の生き方を変えた、稲盛和夫氏の「生き方」
こんにちは。
不動産売却のコンシェルジュ、杉野です。
先日、京セラ創業者の稲盛和夫氏が亡くなられました。
稲盛氏には、直接お会いしたことがないのですが、私にとっては心の師のような存在の方であり、
今の私があるのは氏のおかげであると言っても過言ではありません。
氏が亡くなったことを受け、文章を書かずにはおられなくなり、夢中で筆(指)を動かしています。
乱文ご容赦ください。
私は不動産業と出逢う前、大手電機メーカーの販売代理店に新卒で入社いたしました。
ここに書くものではないのかもしれませんが、当時の私は特に働くことに対しての生きがいであったり
やりがいであったりを考えずに就職先を選んだため、業務態度ははっきり言って不真面目。
お客様への態度も社内での振る舞いも決して褒められたものではありません。
上司や先輩方には毎日叱られていましたが、それもどこ吹く風と思い、まるで仕事に責任感を持っていませんでした。
大学の恩師との偶然の再会から、別の団体へと転職をすることとなるのですが、
(この経緯についてもずいぶん色々とありますが、ここでは割愛します)その折に
恩師から紹介された本が、稲盛氏著作の「生き方」だったのです。
~ブックカバーに入れて大切に保管しています~
恩師から、「私のバイブルだから是非読んでみてほしい」と紹介されたその日に書店に足を運び、購入した記憶があります。
当時、ビジネス書の類をきちんと読んだこともなかった私ですが、同氏の著作は私に直接語り掛けてくるような
厳しくも優しく、温かみのある文体で、あっという間に惹きこまれていきました。
「利他の心をもって仕事に臨むこと」
「動機善なりや、私心なかりしか」
「人事を尽くして天命を待つ」
など、氏から語り掛けられる言葉の一つ一つから、頭が沸騰するようなパワーを感じ取りました。
中でも私の中で最も好きな一節、というよりも、公式があります。
非常に有名なため、いろいろなところで引用されていますので、目にした方も多いかと思います。
「人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力」というものです。
熱意と能力はプラスしかないが、考え方にはマイナスがあり、どんなに優れた能力や熱意のある人でも、
マイナス、つまり悪い心であれば、人生は暗澹たる結果になる、というものです。
読んだ瞬間、私の心に大きな電撃を打たれたような感覚でした。
これまでの私は熱意、能力の低い高いにかかわらず、そもそもの考え方がマイナスであったのでした。
己の利益しか求めず、他者を全く顧みていなかったのです。
読みながら、自分自身のこれまでの歩みを振り返り、そしてこれから歩むべき道を、しっかり考えなければならないといけない、そう思いました。
その後、もう一度の転職を経て、天職である不動産業にめぐり合わせてきたわけですが、同氏はこのようにも言っています。
一見どんなにつまらないと思うようなことであっても、与えられた仕事を天職と思い、
それに全身全霊を傾けることです。
それに打ち込んで努力を続ければ、必ず真理が見えてきます。
私は不動産業という天職に出会ったのかもしれませんが、天職にすると誓ったと考えています。
そして、この仕事を極められたらどれだけ素晴らしいことができるかと、いつも夢見て仕事をしています。
仕事をするということは人格を磨くことであり、人格を磨くことは、より良き人生を歩むことに繋がるのでしょう。
仕事を一生懸命、全身全霊で取り組むことで、ゆくゆくは人生の真理さえも見通せるようになるのかもしれません。
同氏の「生き方」はまさに私自身の考え方、何より「生き方」を大きく変えてくれました。
私のデスクにはいつも宝物のように、氏の書籍を入れています。
最近のあわただしさから開く機会が少なくなっていたのですが、このような時こそ、改めて氏からの激励だと思い、事あるごとに読み返していこうと思います。
不動産業を通じて心を高め、良き人生を歩むために。
沈みがちな日本経済を多方面で支えられ、
平成のカリスマとまで呼ばれた稲盛氏のご冥福を、心よりお祈り申し上げます。
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