不動産業の未来を拓く、AIと人のベストマッチング

こんにちは。

福山市の宅建マイスター、杉野です。

 

先日723()、一般社団法人不動産流通プロフェッショナル協会が主催する未来講座に参加しました。

本講座のテーマは、ずばり「生成AIが拓く、不動産流通事業の未来!」

文章生成やデータ分析など、私も普段からAIの恩恵を受けていますが、今回の講座はそれを遥かに超える、業界の根幹を揺るがすほどの衝撃と可能性に満ちていました。

AIが「制作コストをゼロ」にする時代の到来

講座で特に印象的だったのが、GOGEN株式会社 和田浩明さんの「生成AIは制作のコストをほぼゼロにする」 という言葉です。

プロライターが作成したような文章や、高精度な画像を瞬時に作れる生成AIは、クリエイティブな活動への心理的なハードルを大きく下げてくれた、と実感されている方も多いのではないでしょうか。

さらに、不動産業の業務の45%AIで代替可能というデータも示され、業界が大きな変革期にあることを改めて痛感しました。

この変革の核となるのが、私が最も注目した「属人性の高い業務の可視化」です。

AIを活用することで、これまで個人の経験や勘に頼りがちだった業務を標準化し、お客様へより満足度の高いサービスを提供できる未来が見えてきました。

「声」を会社の資産に変えるAIの力

具体的にどういうことか。それは、お客様との商談を音声や動画で記録し、AIで分析するというアプローチです。

これまでの私の発想では、録音データを一つひとつ聞き返すのは、非常に手間のかかる非効率的な作業でした。

しかし、今やAIを使えば、瞬時に文字起こしされ、議事録が完成します。それだけではありません。

AIは、その商談内容を中立的な観点で評価し、改善点まで示唆してくれます。

講座では、ある営業担当者の実際の商談を録音した音声をAIが分析した結果、「お客様の話を深く聞く傾聴と共感の姿勢」や、「こまめに『いかがですか?』と問いかけ理解度を確認している点」が信頼関係の構築に繋がっていると、具体的に評価されていました。これは驚くべきことです。

トップ営業パーソンの無意識のスキルが言語化・マニュアル化され、組織全体の資産になるのです。

さらに、商談状況をリアルタイムで分析し、お客様との信頼を築くための最適な言葉選び、クロージングのタイミングや話法に至るまで、AIが指示を出してくれるというのですから驚きです。

これまで多額の費用をかけて外部コンサルに依頼していた本格的な営業マニュアルが、自社のデータから、低コストかつスピーディーに作成できる時代が来たのです。

AI時代に「人」がすべきこと

もちろん、AIが全ての業務を代替するわけではありません。

講座でも繰り返し語られていたのは、「AIをベースに、人が伝えていく」というこれからのスタンダードです。

AIが作った完璧なマニュアルも、それを渡すだけで人が育つわけではありません。

大切なのは、AIが可視化してくれた「教えるべきポイント」を基に、指導者である人間が、現場の空気感やお客様の表情といった生きた情報と合わせて伝えていくことです。

「何を」伝えるか以上に、「誰が」伝えるかが重要になる。この言葉に、これからのAIと人との関わり方のヒントを得た気がします。

 

 

今回の講座を通じ、AIという画期的な技術が静かに、しかし確実に私たちの日常業務を変えつつあることに驚くと共に、「今まさに取り組まなければ、これからの不動産業界で生き残れない」という良い意味での危機感を抱きました。

特に、私たちのような中小企業こそ、しがらみがなく新しい挑戦ができるチャンスがあります。

AIの分析力と、人が本来持つ経験や共感力。この二つの「ベストマッチング」を追求し、それによって生まれた時間で「人にしかできない価値」をお客様に提供していく。非常に学びの多い、素晴らしい講座でした。

地域の皆様により良いサービスと安心をお届けできるよう、私自身も今回の学びを実践し、未来への一歩を踏み出してまいります。

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