【前編】福山市の中古住宅、価格下落の真相。データが示す「中心部から郊外へ」静かなる大移動

こんにちは。

福山市の宅建マイスター、杉野です。

 

さて、現在の福山市の中古住宅市場で起きている、「取引件数は1.5倍に増える活況ぶりなのに、平均価格は逆に約180万円も下落している」という、一見すると矛盾した現象について、皆様はどのようにお考えでしょうか。

 

今回の【前編】では、このパラドックスを解き明かす鍵となる「購入者たちの静かなる大移動」に焦点を当て、データからその実態を解き明かしていきます。

 

前回の記事『相続登記義務化から1年。データで見る中古住宅市場のリアルな変化』

1.【出発点】求められる「理想の暮らし」のサイズ

全ての物語は、人々のシンプルな願望から始まります。

新築住宅の価格高騰や物価上昇を背景に、中古住宅市場に目を向けたファミリー層。

彼らが求めるのは、新築で叶えたかったであろう「ゆとりのある暮らし」です。

その結果、市場では「広い建物(100㎡以上)」と、それを支える「広い土地(150㎡以上)」への需要が、データで明確に示されるほど高まっています。

 

データで見る「広さ」への需要 2023年度 2024年度 増加率
建物面積100㎡以上150㎡未満

78件

142件

+82%

土地面積150㎡以上

136件

216件

+59%

 

 

ファミリー層に最適な「100㎡~150㎡」の建物や、「150㎡以上」の広い土地を持つ物件の成約が、市場全体の増加率(+48%)を大きく上回って増加しています。

2.【必然の選択】エリア別データが示す「中心部から郊外へ」の明確な流れ

では、「広い土地に建つ、広い家」という理想の住まいは、福山市のどこにあるのでしょうか。

ここで、今回の「エリア別の地価(坪単価)」データが、購入者の行動を雄弁に物語ります。

 

エリア

2024年度

平均坪単価

2024年度

成約件数

成約件数増加率

(前年比)

中部

35.0万円

15件

-25%

南部

33.6万円

19件

0%

東部

21.1万円

63件

+43%

西部

14.2万円

69件

+123%

北部

9.9万円

106件

+51%

 

地価が高く、坪単価が30万円を超える中部・南部エリアでは、成約件数が停滞、あるいは減少しています。

一方で、地価が手頃な西部・北部エリアの成約件数が爆発的に増加しているのです。

3.【決定的証拠】価格帯データが示す「市場の重心」の変化

そして、この一連の動きを最終的に証明するのが、「どの価格帯の物件が売れているか」というデータです。

 

成約価格帯 2023年度 2024年度 増加率
1500万円未満 97件 155件 +60%
1500万円以上 87件 117件 +34%
市場全体 184件 272件 +48%

 

ご覧の通り、市場の成長を牽引しているのは、明らかに「1500万円未満」の価格帯です。

この価格帯の取引は+60%という、市場全体の増加率(+48%)を大きく上回る勢いで増加しています。

 

この3つのデータを重ね合わせることで、購入者の行動原理が明確になります。

 

「同じ予算なら、少しでもコストパフォーマンスの良い選択をしたい」

 

地価の高い中心部を避け、坪単価が半分以下である郊外の西部・北部エリアを選ぶことで、購入者は「広い土地」と「広い家」という理想の暮らしを手に入れています。

つまり、平均価格の下落は、個々の家の価値が下がったのではなく、コストパフォーマンスを追求する人々が、価格が手頃な郊外エリアの物件を活発に取引した結果、市場の取引の重心が完全にシフトしたことによる、必然の帰結だったのです。

【後編へ続く】

さて、【前編】では「郊外シフト」という大きな人の流れが、データによって証明されました。

しかし、この活況な市場の裏側で、全ての物件が順調に売れているわけではありません。

次回の【後編】では、最新の「成約日数」と「値下げ率」のデータから、物件ごとに成約までの道のりに差が生まれている、市場のもう一つの現実に迫ります。

どうぞご期待ください。

お客様のために、もっと良い不動産のプロへ。業界の先進事例から学んだ大切なこと。

先日お客様へのサービスをさらに向上させるため、広島県宅建協会福山支部が主催する研修会に参加してまいりました 。

今回の講師は、不動産賃貸管理業を日本で初めて事業化したと言われる、三好不動産の三好孝一氏 。

業界の第一線を走るリーダーから、「これからの不動産業」について多くの学びを得ることができました 。

その中でも特に、私がお客様のために実践していきたいと感じた3つのポイントをご紹介します。

 

データに基づいた、的確なご提案

不動産の世界にはたくさんのデータが眠っています 。

例えば、どのような広告がお客様の目に留まりやすいのか、物件を探す方が何を重視しているのか、といった情報です。

これらのデータを一つひとつ集計し丁寧に分析することで、物件を「売りたい」「貸したい」お客様にはより効果的な広告戦略を、

「買いたい」「借りたい」お客様にはより精度の高いご提案が可能になります 。

感覚だけに頼るのではなく、データという客観的な事実に基づいてお客様の成功をサポートすること。これが私の目指すプロの姿です。

 

物件の魅力を最大限に。「オープンハウス」の新しい考え方

オープンハウス(現地販売会)というと、「家を売るためのイベント」というイメージが強いかもしれません 。

しかし、今回学んだのは、それだけではない新しい視点です。

それは、オープンハウスを「ご近所の皆様との信頼関係を築く機会」と捉えること 。

販売前はもちろん、無事に買主様が決まった後にも、ご近所の皆様に「おかげさまでご成約となりました」とご挨拶に伺うというお話がありました 。

実際に物件が売れたという事実が伝わることで、「うちも売却を相談してみようかな」という新たなご縁に繋がる効果があるそうです 。

デジタルが主流の時代だからこそ、こうしたアナログで丁寧な活動が、お客様の安心と信頼に繋がるのだと改めて感じました 。

 

すべては「人」から。従業員への投資という約束

研修の最後に、講師の「不動産会社の社長は従業員に教育のための投資をしていない」という言葉が耳に残りました。

私のような一人で営む会社では、サービスの品質は、私自身の知識や人間性に直結します。

だからこそ、お客様にとって最高のパートナーであるために、外部の研修や勉強会へ積極的に参加し、常に自分自身を磨き続けることが何よりも大切だと考えています。

絶えず学び続けること。それが、お客様に対する私の最も大切な約束です。

 

最後に

講師の三好氏が経営する会社も、最初は6名の小さな規模から始まり、一つひとつの取り組みを積み重ねてこられたそうです。

会社の規模に関係なく、お客様のために「良い」と思ったことは、まず実践してみる。

講師はこれを「知覚動考(ともかくうごこう)」という言葉で表現されていました。

この学びに感謝し、お客様への貢献という形で応えていけるよう、私自身、より一層努力してまいります。

福山中古マンションウォッチ(2025年7月)

こんにちは。

宅建マイスターの杉野です。

 

7月1日、広島国税局から2025年の路線価(1月1日時点)が発表されました。

これによると、福山市内で最も価格の高い三之丸町の福山駅前通り(西側)が、4年連続で上昇したことが明らかになりました。

価格は1平方メートルあたり51万円で、前年から4万円(8.5%)も上昇この上昇率は、中国地方で2番目に高い伸び率です。

 

このように、土地の価値を示す「路線価」は力強い動きを見せています。

では、実際の「中古マンション」の売買市場は、この追い風を受けてどのように動いているのでしょうか。

今回は、最新である2025年6月度の市場データと合わせて、福山の不動産の「今」を徹底解説します。

 

1.【全体サマリー】2025年6月の主要データ

まずは、今月の主要な数値を一覧でご確認ください。

  • 70㎡換算 平均価格: 2,211万円(前月比 -2.2% 📉)

  • 70㎡換算 中央価格: 1,933万円(前月比 +0.3% ↔️)

  • 平均在庫日数: 259日(前月比 変動なし ↔️)

  • 流通物件数: 154件(前月比 変動なし ↔️)

2.【価格動向の深掘り】なぜ平均価格と中央価格の差が縮まったのか?

6月の最も注目すべき点は、下落する平均価格と、底堅さを見せる中央価格の動きにより、両者の価格差が縮小したことです。

これは、「一部の高額物件が相場を牽引する流れが落ち着き、市場のボリュームゾーンである中間価格帯の物件が安定してきた」ことを示唆しています。

その根拠を、次に解説する「築年帯別」のデータから探っていきましょう。

 

3.【築年帯別】市場動向の詳細分析 ― トレンド変化の主役はどこか

6月の市場トレンドの変化は、特定の築年帯の動きによってもたらされました。

主なポイント(2025年6月時点)

▶トレンド①:高価格帯の調整

 これまで市場を牽引してきた築5年未満(-0.74%)、築10~15年(-2.38%)といった高価格帯の物件が価格調整に入りました。これが、全体の「平均価格」を引き下げた最大の要因です。

▶トレンド②:中間層の健闘と築古の反発

 一方で、築15~20年(+2.92%)、築30~35年(+5.11%)、築40年以上(+5.36%)といった、中間層や築年数が経過した物件の価格が力強く上昇。これが「中央価格」の底堅さを支えました。

▶在庫日数の変化

 築15~25年の物件は、価格が上昇しつつも在庫日数が大幅に短縮(-24%前後)しており、需要の強さが際立っています。まさに今、市場で最も活発に動いているカテゴリーと言えるでしょう。

 

築年帯別データ詳細(2025年6月)

年代 在庫日数(日) 70㎡換算(万円) 物件数 前月比(価格) 前月比(日数) 市場割合
全体平均 258.88 2210.72 154 -2.25% -0.23% 100%
5年未満 246.40 4160.92 25 -0.74% 23.92% 20%
5~10年未満 247.50 2901.64 4 2.11% 30.26% 3%
10~15年未満 184.60 3134.32 15 -2.38% -14.57% 7%
15~20年未満 224.00 2245.21 15 2.92% -23.99% 8%
20~25年未満 164.08 2104.88 13 -5.08% -24.18% 6%
25~30年未満 344.15 1761.30 13 1.77% 13.08% 10%
30~35年未満 264.32 1514.77 37 5.11% 4.24% 27%
35~40年未満 284.95 1398.71 19 -4.21% -13.55% 10%
40年以上 368.23 865.02 13 5.36% 4.27% 8%

 

4.【供給動向】需給は均衡状態へ

市場全体の流通物件数は154件と、前月から横ばいでした。

新規売出26件に対し、掲載終了が29件と、需要と供給が釣り合っており、市場が新たな均衡点を探っている状況がうかがえます。

※過去に掲載終了していた物件が再掲載される場合があるため、流通物件数が変動しないことが有ります。

 

 

 

5.まとめ|2025年6月市場のポイントと今後の展望

2025年6月の市場動向から、以下の3点が明らかになりました。

  1. 地価と建物価格の「温度差」: 路線価に見られる駅前の力強い地価上昇と、中古マンション市場全体の価格動向には少し「温度差」があります。地価の上昇が、必ずしも全ての中古マンション価格に直結しているわけではありません。

  2. 二極化から多極化へ: これまでの「一部の築浅・高額物件が牽引する市場」から、「中間層や築古物件が価格を下支えする」という、より複雑で多極的な市場へと構造が変化し始めています。

  3. 「築15年以降」の物件に注目: 今回のデータでは、特に築15年を超えた物件の価格が堅調でした。市場の評価軸が変化している可能性があり、今後の動向を注視する必要があります。

 

【売主様へ】

路線価上昇のニュースは心強いですが、それに惑わされず、ご所有マンションの「築年帯」が今どのような評価を受けているかを正確に把握することが重要です。

特に築15年以上の物件をお持ちの場合、現在の市場は追い風となる可能性があります。

 

【買主様へ】

これまで高値だった築浅物件の価格が調整され、狙いやすくなっています。

一方で、リノベーション前提で探されることの多い築古物件の価格は上昇傾向にあるため、予算計画には注意が必要です。

ご自身の希望する築年帯の「今」の動きを知ることが、賢い購入への第一歩です。

 

 

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ご所有マンションの正確な価値や、最新市況に合わせた売却戦略にご興味のある方は、ぜひ一度、株式会社杉野伸不動産事務所までご相談ください。

専門的な知見に基づき、お客様一人ひとりに最適なご提案をいたします。

 

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相続登記義務化から1年。データで見る中古住宅市場のリアルな変化

福山市の不動産市場、相続登記義務化から1年の動向と展望

こんにちは。

宅建マイスターの杉野です。

 

2024年4月に施行された「相続登記の義務化」から1年以上が経過し、不動産市場、特に中古戸建市場への影響に関心が集まっています。

この制度は、不動産の購入や売却をご検討されている皆様にとっても、無視できない重要な変化をもたらしています。

本稿では、実際の市場データを基に、現在の中古戸建市場で観測される主要なトレンドを分析し、今後の展望と考察を解説いたします。

 

1. はじめに:相続登記義務化とは

相続登記の義務化とは、不動産を相続した方が、その事実を知った時から3年以内に法務局へ登記申請を行うことを義務付ける制度です。

これまで任意であった手続きが必須となり、正当な理由なく怠った場合には過料が科される可能性もあります。

この制度は、所有者不明土地や空き家問題の解決に繋がる一方、個々の不動産取引においては、より複雑な権利関係や法律知識が求められる場面が増えることを意味します。

2. 市場への影響:福山市における現状分析

制度施行から1年が経過した現在、福山市の中古戸建市場が物件で溢れるといった急激な変化は見られません。

これには、相続発生から売却活動開始までに時間を要する「タイムラグ」や、3年間という「猶予期間」の存在が影響していると考えられます。

しかし、市場データをつぶさに分析すると、決して変化がないわけではなく、むしろ今後の市場動向を占う上で重要な、構造的変化の兆候が見られます。

3. データから読み解く、福山市中古戸建市場の3つの主要トレンド

以下では、実際の市場データを基に、現在観測されている3つの主要なトレンドについて解説します。

トレンド①:供給は横ばい、しかし需要は力強く増加 — 市場の需給バランスに変化

まず最も注目すべきは、市場の需給バランスに大きな変化が見られる点です。

一部では相続登記義務化による供給増が予想されていましたが、福山市のデータを見ると、新規売出件数は2023年度(23年4月~24年3月)の月平均約69件に対し、2024年度(24年4月~25年3月)は月平均約67件と、ほぼ横ばい、むしろ微減で推移しています。

これは、売却を急ぐ所有者がまだ限定的であることを示唆しています。

  • 福山市中古戸建 売出・成約件数の推移(月平均)

 2023年4月~2024年3月 | 2024年4月~2025年3月

 ▶新規売出件数 | 約69件 | 約67件(微減)

 ▶成約件数 | 約15件 | 約23件(増加)

 

このデータが示す最も重要なポイントは、「市場に出てくる物件の数が増えない中で、買いたい人が大幅に増えている」という市場の引き締まりです。

これにより、市場の在庫は減少傾向にあり、需給バランスは「売り手市場」へと傾きつつあると考えられます。

トレンド②:供給物件の多様化と市場価格の安定化

次に、市場の価格動向です。結論から言うと、中古住宅の平均成約価格は明確な下落傾向を示しています。

トレンド①で見たように全体の供給量は横ばいですが、その内訳として相続等を契機とした多様な物件が流通し始めていることが、価格に影響を与えていると考えられます。

  • 福山市中古戸建 平均成約価格の推移

 ▶2023年度: 約1626万円

 ▶2024年度: 約1444万円

1年間で平均価格が約180万円下落していることが分かります。

これは、個々の物件価値が下がったというよりも、比較的手頃な価格帯の物件が市場に増え、全体の平均値を押し下げている可能性が高いことを示唆しています。

買い手にとっては予算内で検討できる物件の選択肢が広がっている一方、物件の質を慎重に見極める必要性が高まっているとも言えるでしょう。

トレンド③:成約日数に見る「二極化」の進行

第三のトレンドが、市場の「二極化」です。

トレンド①で見たように市場が売り手優位に傾き、買い手間の競争が激しくなるほど、買い手はより慎重に物件を選別するようになります。

その結果、条件の良い物件とそうでない物件とで、売却期間に大きな差が生じています。

この事実は、成約日数の「平均値」と「中央値」の乖離から明確に読み取れます。

  • 成約日数のデータに見る二極化

 ▶中央値(※):約5~6ヶ月

 ▶平均値:約8~9ヶ月

※中央値:成約物件を期間が短い順に並べた時、ちょうど真ん中に位置する物件の売却期間

 

中央値が5~6ヶ月であるのに対し、平均値がそれよりも長いのは、一部の売却に時間のかかる物件が全体の数値を引き上げているためです。

これは、「条件の良い物件は競争の末、速やかに成約する」一方で、「そうでない物件は買い手から選ばれず、長期にわたり市場に留まる」という二極化した実態を如実に示しています。

4. 今後の市場との向き合い方:購入・売却をご検討の方へ

これらのトレンドを踏まえ、今後の市場とどう向き合うべきか、考察します。

 

  • 購入をご検討の方へ

市場が引き締まり、良い物件を巡る競争は激しくなっています。

信頼できる専門家と連携し、情報収集を密に行い、内覧から購入申し込みまで迅速に判断できる準備をしておくことが重要です。

ただし、焦りは禁物です。多様な物件の中から、将来的な価値も見据えた冷静な判断が求められます。

  • 売却をご検討の方へ

現在は売り手にとって比較的有利な市場環境と言えます。

しかし、「二極化」が進んでいることからも分かる通り、どんな物件でも高く早く売れるわけではありません。

買い手はより物件を厳しく見ています。適正な価格設定と、物件の魅力を最大限に伝える売却戦略が、成功の鍵を握ります。

5. 最後に:複雑な不動産取引こそ「宅建マイスター」へ

本稿では、相続登記義務化から1年が経過した福山市の中古住宅市場について、データに基づいた分析を行いました。

市場は、需要の増加と供給の多様化を背景に、新たな局面を迎えています。

このような変化の時代においては、感覚だけに頼るのではなく、客観的なデータと市況の深い理解に基づいた不動産戦略が不可欠です。

特に、空き家を含む相続不動産の問題は、法律や税金も絡む複雑なケースが少なくありません。

高度な専門知識と倫理観を併せ持つ「宅建マイスター」として、複雑な不動産取引においてもお客様の利益を守り、適正な取引が実現できるよう最後までサポートすることをお約束いたします。

豊富な経験と専門知識を基に、皆様一人ひとりの状況に合わせた最適なご提案をさせていただきます。

不動産の購入、売却、あるいは相続に関するご相談など、どのようなことでもお気軽にお問い合わせください。

〈査定相談専用フォーム〉

 

100坪超の敷地と広々177㎡の住空間でのびのび暮らす福山市坪生町の家

こんにちは。

宅建マイスターの杉野です。

 

本日は『坪生町五丁目・売戸建』掲載いたしました。

ハザードマップ警戒区域外で災害リスクが低く、駐車場4台以上完備しています

和室の掘りごたつやリビングの畳コーナーで心安らぐ空間

建物状況調査済みで、2階洋室の傾き、浴室乾燥機、IHクッキングヒーター、インターホン等に不具合があります。

詳しい物件情報は、こちらのページからご覧いただくことができます。

 

↓↓物件紹介ページ↓↓

【100坪超の敷地と広々177㎡の住空間でのびのび暮らす福山市坪生町の家】

→その他物件情報はこちらからご覧いただけます。

 

※物件情報は2025年6月12日現在のものです。すでに売約済みの場合にはご容赦くださいませ。

福山中古マンションウォッチ(2025年6月)

こんにちは。

宅建マイスターの杉野です。

 

福山市内の不動産動向に関心をお持ちの皆様へ、2025年6月1日時点で集計した2025年5月分の福山市中古マンション市場データについて、最新の速報値をご報告いたします。

先月は価格、特に中央価格の大きな下落が見られましたが、5月はその動きに変化があったのでしょうか。早速、詳しく見ていきましょう。

売却や購入をご検討される際の参考情報として、ぜひご活用ください。

【築年帯別】福山市中古マンションの市場動向(2025年5月)

まず、今月の市場を築年数ごとの詳細データで見ていきましょう。

全体の平均値だけでは見えない、価格や売却期間の二極化が鮮明になっています。

主なポイント(2025年5月)

  • 価格の二極化が顕著に:
    • 築15~25年の物件は価格が大きく上昇(+5.0%~+6.3%)しており、市場での需要の高さがうかがえます。
    • 一方で、築40年以上の物件は前月比-6.7%と大きく下落しており、築年数による価格動向の差が明確です。
  • 在庫日数の変動:
    • 築5~10年の物件は在庫日数が前月比-53.8%と大幅に短縮しました。これは、該当件数が5件と少ない中で、5月に3件の新規売出物件が供給されたことが主な要因です。市場に登場したばかりの物件(在庫日数が短い)が平均値を大きく引き下げた形となります。
    • 築25~30年の物件は在庫日数が+20.5%と、売却期間が長引く傾向にあります。
  • 市場の物件構成:
    • 売り出し中の物件のうち、築5年未満(20%)築30~35年(27%)の物件で約半数を占めており、市場の供給が特定の築年帯に集中していることがわかります。

 

 

 

年代 在庫日数(日)

平均売出価格

(万円)

70㎡換算価格

(万円)

物件数
全体平均 259.47 2313.79 2261.56 154
5年未満 198.84 4293.39 4192.08 31
5~10年未満 190.00 3192.00 2841.65 5
10~15年未満 216.09 3532.64 3210.88 11
15~20年未満 294.69 3058.00 2181.46 13
20~25年未満 216.40 2380.00 2217.57 10
25~30年未満 304.33 1860.20 1730.71 15
30~35年未満 253.56 1185.00 1441.14 41
35~40年未満 329.63 1214.88 1460.19 16
40年以上 353.17 744.08 821.00 12

【全体】売出価格(平均・中央)・在庫日数の推移(過去1年間)

次に、福山市全体の中古マンション市場の大きな流れです。

  • 全体平均価格(70㎡換算): 2,262万円 (前月比+0.04%)。先月の下落から一転し、ほぼ横ばいで推移。価格の下げ止まり感が見られます。
  • 全体中央価格(70㎡換算): 1,928万円 (前月比+0.9%)。先月大きく下落した中央価格は、今月わずかに反発しました。
  • 平均在庫日数: 259日 (前月比+8日)。売却までにかかる期間はさらに長期化しています。

 

 

 

在庫日数 70㎡換算(平均) 70㎡換算(中央)
6月 219

1988

1847
7月 235

2084

1906
8月 241

2007

1753
9月 251

2061

1759
10月 261

2168

1935
11月 250

2259

1991
12月 256

2300

2026
2025年1月 254

2321

2125
2月 243

2297

2122

3月

248

2310

2129
4月 251

2261

1910
5月 259

2262

1928

(70㎡換算価格は小数点第1位を四捨五入して表示)

【供給】新規売出・掲載終了件数の動向

最後に、市場に出ている物件数(供給)の動きです。

  • 全体流通件数: 154件 (前月比+3 件)。市場に出回っている物件総数はさらに増加し、過去1年超で最多を更新しました。
  • 新規売出件数: 21件 (前月比-3 件)
  • 掲載終了件数: 19件 (前月比-2 件)

 

 

流通

件数

掲載

終了

新規
6月 147 19 29
7月 147 25 23
8月 147 19 17
9月 140 26 18
10月 140 19 17
11月 136 20 16
12月 134 26 21
2025年1月 130 25 20
2月 141 16 24
3月 145 21 26
4月 151 21 24
5月 154 19 21

まとめ|2025年4月市場のポイント

2025年5月の福山市中古マンション市場を分析した結果、これまで以上に市場の多角的な理解が求められる状況であることが明らかになりました。

1.市場の「二極化」を示す価格の乖離

 5月の市場における最も大きな特徴は、平均価格と中央価格の乖離が継続している点です。平均価格は横ばいで下げ止まったように見えますが、市場のリアルな中心を示す中央価格は依然として低い水準にあります。これは、一部の高価格帯物件が平均値を支える一方で、市場の大多数を占める中間層の物件は価格調整の圧力にさらされている「二極化」が進行していることを強く示唆しています。

2.売却期間の長期化と豊富な物件供給

 平均在庫日数は259日と増加を続けており、売却の長期化が定着しつつあります。同時に、市場全体の流通物件数は154件と過去1年超で最多を更新しました。これは、買い手にとっては選択肢が豊富で、じっくり比較検討できる「買い手優位」の市場環境が続いていることを意味します。

3.特定の築年帯に集中する供給

 市場の供給は、築5年未満の新しい物件(20%)築30~35年の物件(27%)に集中しています。このことも価格の二極化を後押しする一因となっており、ご自身の物件や探している物件がどの層に属するのかを意識することが重要です。

【売却をご検討中の方へ】

「全体の平均価格は下げ止まった」という情報だけで安心するのは危険です。

ご自身の物件が、価格を維持する層と調整局面にある層のどちらに属するのかを客観的に見極める必要があります。

特に中間層の物件を売却する場合、中央価格の動向や、競合となる類似物件の価格をよりシビアに分析し、戦略的な価格設定を行うことが、豊富な在庫の中で買い手に選ばれるための鍵となります。

 

【購入をご検討中の方へ】

平均価格と中央価格の乖離は、購入を検討する方にとってはチャンスです。

平均価格だけを見ると高く感じるかもしれませんが、中央価格の動向は「現実的に検討できる価格帯の物件が増えている」ことを示しています。

市場に豊富な選択肢がある今、表面的な平均値に惑わされず、ご自身の希望する築年帯やエリアの動向を深く掘り下げることで、価値ある物件を適正価格で見つけられる可能性が高い時期と言えるでしょう。

 

 

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月刊誌「athomeTIME」に掲載!福山の不動産市況と街づくりを語りました

こんにちは。

宅建マイスターの杉野です。

この度、大変光栄なことに、不動産情報サイト大手のアットホーム様が発行されている月刊誌「athomeTIME」より取材を受け、インタビュー記事が掲載されました。

本誌では、日本全国の各地域の特色を紹介する特集ページがあり、その中の「不動産会社の方に聞く」というコーナーで、福山市の代表としてお声がけいただきました。

インタビューでは、現在の福山市の不動産市況や、今後の街づくりに対する私自身の考えなどをお話しさせていただいております。

福山で不動産業を営む者として、またこの街を愛する一人として、貴重な機会をいただき大変嬉しく思っております。

記事の一部を抜粋してご紹介させていただきます。

 

「福山の不動産市況はいかがですか?」

ここ数年は好調で、物件価格も上昇中です。特に、福山駅前では分譲マンション市場が活況。

また、福山市全域では戸建志向の方が多いですが、そちらは価格の関係で中古市場へシフトする流れが続いています。

 

「人気があるのは市内のどのエリアでしょう?」

江戸時代から干拓が進められてきた福山駅の南側や、春日池公園のある東部エリアなどは、以前から人気がある地域ですが、手頃な物件を探すのは難しくなっています。

近年、評価が上がっているのは街の西部、芦田川西岸の国道2号沿いですね。

道路・公園・大型商業施設が整備され、手頃な物件も多いので、特に若いファミリー世代に人気です。

 

「これから福山にはどんな街になってほしいですか?」

今の福山は限られたエリアに人が集まっています。そのため、地価も上がるし、交通渋滞なども起きやすい。万一の災害時のリスクも上がります。

中心部の再開発とともに、それ以外の各地域で魅力ある街づくりを進めることも大切ではないか。

その動きを促すことも、われわれ不動産会社の役割だと思っています。




もし「athomeTIME」をお見かけの際は、ぜひお手にとってご覧いただけますと幸いです。

今後も、福山市の不動産に関する情報や、街の魅力について発信してまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

福山中古マンションウォッチ(2025年5月)

こんにちは。

宅建マイスターの杉野です。

 

福山市内の不動産動向に関心をお持ちの皆様へ、2025年5月1日時点で集計した2025年4月分の福山市中古マンション市場データについて、最新の速報値をご報告いたします。

今回からは、市場の実態をより多角的に把握するため、従来の平均価格に加え「中央価格」のデータも分析に加えております。

売却や購入をご検討される際の参考情報として、ぜひご活用ください。

【築年帯別】福山市中古マンションの市場動向(2025年4月)

まず、マンションの築年数ごとに、4月の市場の動きを見ていきましょう。

主なポイント(2025年4月時点)

  • 70㎡換算平均価格:
    • 築5年未満の物件が4177.83万円と引き続き高水準です。
    • 築10~15年未満の物件は3212.77万円となっています。
  • 平均在庫日数:
    • 築5~10年未満の物件が411.50日と、他の築年帯と比較して長くなっています。
    • 築40年以上の物件も388.90日と長期化の傾向が見られます。
    • 一方で、築5年未満は176.77日と比較的短めです。

 

 

 

年代 在庫日数(日) 平均売出価格(万円)

70㎡換算価格(万円)

全体平均 250.50 2308.03 2260.57
5年未満 176.77 4272.33 4177.83
5~10年未満 411.50 3190.00 2792.78
10~15年未満 193.25 3431.58 3212.77
15~20年未満 271.07 2730.93 2076.90
20~25年未満 220.50 2235.83 2086.21
25~30年未満 252.58 1881.42 1750.14
30~35年未満 264.45 1251.13 1455.37
35~40年未満 302.46 1083.08 1409.87
40年以上 388.90 762.00 879.89

【全体】売出価格(平均・中央)・在庫日数の推移(過去1年間)

次に、福山市全体の中古マンション市場の推移です。

今回より、平均価格に加えて中央価格の集計も開始しました。

中央価格は、データを価格順に並べた際にちょうど中央に位置する値で、極端に高い物件や安い物件の影響を受けにくいため、より市場の実感に近い価格水準を示す傾向があります。

主なポイント(2025年4月・前月比)

  • 全体平均価格(70㎡換算): 2,261万円 (前月2,310万円から -2.1%)
    • 前月から下落し、価格の調整局面に入った可能性が示唆されます。
  • 全体中央価格(70㎡換算): 1,910万円 (前月2,129万円から -10.3%)
    • 平均価格以上に大きな下落を見せており、特に中間層の物件価格帯での調整が進んでいる可能性があります。
  • 平均在庫日数: 251日 (前月248日から +1.2%)
    • わずかに増加し、売却までの期間がやや長期化しています。

 

 

在庫日数 70㎡換算(平均) 70㎡換算(中央)
5月 215

1863

1756
6月 219

1988

1847
7月 235

2084

1906
8月 241

2007

1753
9月 251

2061

1759
10月 261

2168

1935
11月 250

2259

1991
12月 256

2300

2026
2025年1月 254

2321

2125
2月 243

2297

2122

3月

248

2310

2129
4月 251

2261

1910

(70㎡換算価格は小数点第1位を四捨五入して表示)

【供給】新規売出・掲載終了件数の動向

市場に出ている物件数(供給)の動きも見てみましょう。

主なポイント(2025年4月・前月比)

  • 全体流通件数: 151件 (前月145件から +6 件)
    • 市場に出ている物件数は引き続き増加傾向にあります。
  • 新規売出件数: 24件 (前月26件から -2 件)
    • 前月からは若干減少しましたが、依然として一定数の新規供給があります。
  • 掲載終了件数: 21件 (前月21件と変動なし)

 

流通

件数

掲載

終了

新規
5月 138 24 31
6月 147 19 29
7月 147 25 23
8月 147 19 17
9月 140 26 18
10月 140 19 17
11月 136 20 16
12月 134 26 21
2025年1月 130 25 20
2月 141 16 24
3月 145 21 26
4月 151 21 24

まとめ|2025年4月市場のポイント

今回のデータから見える、2025年4月の福山市中古マンション市場のポイントは以下の通りです。

    1. 価格: 全体平均価格、特に中央価格が前月から顕著に下落しました。市場が調整局面に入った可能性があり、今後の動向を注視する必要があります。
    2. 在庫日数: 平均在庫日数は微増。価格調整の動きと合わせて、売却までの期間がやや長引く傾向が見られます。
    3. 供給: 新規売出は一定数維持され、全体の流通物件数は増加傾向が続いています。

    売却をご検討中の方は、今回の価格動向(特に中央価格の下落)を踏まえ、より慎重な価格設定と販売戦略が求められます。

    早期売却を目指す場合は、周辺の類似物件の価格や市場の反応を細かく分析することが重要です。

    購入をご検討中の方は、価格が調整されつつあり、物件の選択肢も増えているため、好機と捉えることもできます。

    ただし、今後の価格変動も考慮し、専門家と相談しながら慎重に物件選びを進めることをお勧めします。

     

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    お客様のご期待に応えるべく、不動産売却のコンシェルジュ、宅建マイスターの杉野が、人間愛をもってお手伝いさせていただきます。

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    全国不動産コンサルティングフォーラム2025

    こんにちは。

    宅建マイスターの杉野です。

    5月19日(月)、「全国不動産コンサルティングフォーラム2025」に参加してきました。

    このフォーラムは、増加し続ける空き家や空き地に対して、不動産事業者が専門知識を活かして市場に流通させ、地域の健全な発展と経済成長を両立させることを目指すべく、不動産コンサルティングに携わる者たちが一堂に会してそれぞれが持つノウハウを共有、発展、普及させていくものです。

    不動産コンサルティングの普及・推進を目的に、公益社団法人不動産流通推進センターが主催しました。

    記念すべき第1回目の開催ということもあり、私も非常に期待して参加しました。

    「不動産コンサルティング」と聞くと、もしかしたら少し怪しい響きに感じる方もいらっしゃるかもしれませんね。

    しかし、実はこれ、2024年6月に国土交通省の「不動産業による空き家対策推進プログラム」に明記され、国も積極的に推進している業務なんです。

    なぜ国が推進しているのかというと、空き家や空き地の中には、遠隔地にあったり、老朽化が著しかったり、相続がなされていないことで権利関係が複雑になっていたりと、市場に流通させることが難しい不動産が非常に多いからです。

    このような市場での流通が難しい不動産が放置されていくと、街の景観が悪くなるだけでなく、災害時の復旧の障害となったり、犯罪の拠点となったり、地域の資産価値が低下したりと、様々な負の影響を及ぼします。

    一方で、これまでの一般的な不動産仲介業務では、成功報酬である仲介手数料のみが不動産会社の収入でした。

    そのため、売れる見込みの低い「難あり不動産」には、町の不動産会社は積極的に関与しにくい状況があったんです。

    この状況を打開するために、国土交通省は仲介手数料の上限を見直すとともに、不動産を取り巻く課題解決にまつわるコンサルティング報酬も受け取れることが明確化されました。


    これからの不動産業界と私の想い

    今後、コンサルティング業務が普及することで、私たち不動産事業者としての活躍の幅が大きく広がると期待しています。

    そして、消費者の方々にとっても、活用できる不動産が増えることで選択肢が広がるというメリットがあります。

    私自身も、この業界の一端を担う不動産事業者として、お客様の期待に応えられるよう、自身のスキルアップにますます励んでいきたいと考えています。

    ・不動産コンサルティングマスター 公式ホームページ

    ・公益財団法人 不動産流通推進センター 公式ホームページ

    ゴールデンウイーク休業のお知らせ

    平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

    誠に勝手ながら、弊社では下記の期間をゴールデンウイーク休業とさせていただきます。

    2025年5月3日(土)~5月7日(水)

    休業期間中は、お問い合わせへのご返信、ご対応などが遅れる場合がございます。

    ご不便をおかけいたしますが、何卒ご理解とご協力をお願い申し上げます。

     

    ■通常営業再開日

    2025年5月8日(木)より、通常通り営業いたします。

     

    ■休業期間中のご連絡について

    休業期間中にお問い合わせいただいた内容につきましては、5月8日(木)以降順次対応させていただきます。

    ご迷惑をおかけいたしますが、よろしくお願い申し上げます。

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