2026年2月の記事一覧
【FMふくやま出演報告】「負動産ビジネスの注意点」についてお話ししました
こんにちは。
福山市の宅建マイスター、杉野です。
本日、FMふくやま(77.7MHz)の朝の番組「あさまる」内のコーナーにゲスト出演させていただきました。
今回のテーマは、近年社会問題にもなっている「負動産(ふどうさん)」ビジネスの注意点についてです。
▼実際の出演音声(2026年2月27日放送分)はこちらからお聴きいただけます。
「負動産」を狙う怪しい勧誘にご注意ください
「遠方の別荘地を相続したけれど、使い道がない」「管理費や固定資産税だけがかかり続けている」……。
そんな所有者の方々の悩みにつけ込む、詐欺まがいの商法が横行しています。
放送では、同業の社長から聞いた驚きの事例をご紹介しました。
それは、市場流動性の低い土地に対して「看板を立てて売り出しましょう」と言葉巧みに誘い、30万円もの高額な看板料を請求するという手口です。
ここがチェックポイント
- 報酬のタイミング: 通常、不動産会社の報酬は「成約時」に発生する成功報酬です。 売れる前から「看板料」や「広告費」として数十万円を請求するのは、一般的な取引では考えにくいケースです。
- 実態のないサービス: お金を払ったものの、実際には何もしてくれない、あるいは連絡が取れなくなるといったトラブルも報告されています。
- ネットの口コミを確認: 怪しいと感じたら、その会社名を検索してみてください。ひどい評判や被害の声が見つかることも少なくありません。
土地を手放すための「正攻法」もあります
「負動産」を処分する方法は、怪しい業者に頼ることだけではありません。
- 相続土地国庫帰属制度: 一定の要件を満たせば、土地を国に引き取ってもらえる制度が2023年4月から始まっています。
- 民間の有償引取サービス: 適正な費用を支払って土地を引き取ってもらう有償引取サービスも、新しい選択肢として広まっています。
もし、あなたの元に「土地を処分しませんか?」というダイレクトメール(DM)が届いても、その一社だけで決めないでください。
まずは、地元の信頼できる不動産会社や、複数の業者に相談してみることが、トラブルを防ぐ最大の防御策になります。
「これって普通なの?」という疑問を、セカンドオピニオンとして私たち専門家にぶつけてみてください。
不動産のことでお困りの際は、ぜひ「宅建マイスター」のいる株式会社杉野伸不動産事務所へお気軽にご相談ください。
【研修報告】重要土地等調査法と令和8年度税制改正について学んでまいりました(第2回法定研修会)
こんにちは。
福山市の宅建マイスター、杉野です。
昨日、(公社)広島県宅地建物取引業協会主催の「第2回法定研修会」に参加してまいりました。
不動産業界を取り巻く法律や環境は日々変化しており、私たち宅建業者も常に最新の知識をアップデートし続ける必要があります。
本日の研修で学んだポイントと、それがお客様の不動産取引にどう関わってくるのか、報告させていただきます。
研修会の主な内容
今回の研修では、以下の2つのテーマについて学びました。
①「重要土地等調査法の届出制度について」 (講師:内閣府 政策統括官付 参事官補佐 近藤航様)
②「令和8年度税制改正について」 (講師:税理士法人黒木会計 税理士 黒木寛峰様)
1. 重要土地等調査法の届出制度について
安全保障の観点から、防衛関係施設などの周辺(注視区域・特別注視区域)における土地等の利用状況を調査・規制する「重要土地等調査法」について学びました。
不動産取引において特に気を付けるべきポイントは、「特別注視区域」内において面積が200㎡以上の土地や建物の売買等を行う際、事前に国への届出が義務付けられている点です。
また、この事前届出は宅建業法上の「重要事項説明」の対象となります。
福山市内においても熊野町・水呑町・瀬戸町長和の一部地域が注視区域として指定されています。
注視区域の不動産取引は届出制度や重要事項説明義務の対象外ではありますが、当社としてはお客様の安心・安全な取引を促進する立場から、自主的に重要事項説明の対象として売主様及び買主様へ丁寧にご説明していく運用方針をとっております。
福山市注視区域図

※内閣府『注視区域図』を基に当社にて一部加工して作成
参考:内閣府ホームページ「重要土地等調査法」
2. 令和8年度税制改正のポイント
続いて、今後適用される税制改正について学びました。
ニュースでも話題になっている「年収の壁」への対応として、所得税の基礎控除等が引き上げられ、課税最低限が178万円になる見込みであることなど、生活に密着した解説がありました。
不動産に関わる大きな変更点としては、以下の点が挙げられます。
- 住宅ローン減税の変更:省エネ基準適合への要件厳格化が進む一方で、中古住宅を取得する場合の借入限度額の拡充などが予定されています。
- 貸付用不動産の評価見直し:過度な節税スキームへの対策として、相続等の直前に取得した貸付用不動産(区分所有や小口化された商品など)に対する評価方法が見直され、時価による評価とされるなど厳格化されます。
マイホームの購入や不動産投資をご検討中のお客様に対し、最新の税制を踏まえた適切なご案内ができるよう知識を再確認いたしました。
最後に
不動産取引は、専門的な法律や税制が複雑に絡み合っています。
当社では、こうした研修会を通じて常に最新の情報を習得し、「お客様の利益を守る」「安心・安全な取引を提供する」ために全力を尽くしております。
福山市での不動産売買、空き家の活用、相続に関するご相談などございましたら、お気軽にご相談ください。
【マンションウォッチ】低すぎる改定率と積み上がる在庫の正体
こんにちは。
福山市の宅建マイスター、杉野です。
2月に入り、暦の上では春を迎えましたが、福山の不動産市場は依然として「厳しい寒波」の中にいるような膠着状態が続いています。
今回のマンションウォッチでは、2026年1月度の最新データを分析しました。
過去最高水準に迫る在庫を抱えながら、なぜ価格改定(値下げ)が進まないのか。その裏側に隠れた「タイムラグ」の正体に迫ります。

1.【全体サマリー】2026年1月の主要データ
まずは、今月の主要な数値をご確認ください。
- 平均在庫日数: 299日(前月比 -1日)
- 70㎡換算平均価格: 2,337万円(前月比 +1.27% 📈)
- 70㎡換算中央価格: 2,041万円(前月比 +3.12% 📈)
- 平均と中央の価格差: 296万円(前月 329万円から縮小)
- 価格改定率: 10.1%(前月 12.7%から低下 📉)
- 流通物件数: 159件(前月比 +1件 📈) ※過去2年間で2番目の高水準
- 新規掲載件数: 15件
- 掲載終了件数: 17件
一言で表すと、「在庫は溢れているが、売り手は価格を下げずに粘り強く様子を見ている」という、極めて膠着したスタートとなりました。


2.直近のトレンド:際立つ「価格改定」の減少
今月の最も注目すべき動きは、価格改定率が10.1%まで低下したことです。
これは昨年同月の21.5%と比較して半分以下の水準であり、過去1年間の平均的な推移(14〜15%)と比べても極めて低い数値です。
通常、在庫が159件という過去最多水準(最高は162件)に達すれば、価格競争による値下げが活発化するのが市場の原理です。
しかし、現状は「在庫は増えているのに、価格改定は減る」という、データ上の逆相関が起きています。
3.在庫と価格改定に潜む「3ヶ月のタイムラグ」
なぜこれほど在庫があるのに、価格が下がらないのでしょうか。
当事務所で過去2年間のデータを詳細に分析したところ、市場特有の「タイムラグ」が見えてきました。
「在庫増」から「値下げ」までは3ヶ月かかる
統計データによると、在庫件数が増加してから価格改定率が上昇するまでには、約3ヶ月の遅れがあることが分かりました。
- 在庫増加直後(0〜1ヶ月): 売主様は「まだ売出したばかり」「この価格で反応を見たい」という心理が強く働き、値下げを控える傾向があります(現在の10.1%という低改定率はまさにこの状態です)。
- 在庫増加から3ヶ月目: 案内数や引き合いの少なさを実感し始め、ようやく「価格改定」という次のステップに踏み切る売主様が増え始めます。
現在の在庫159件というピークは、昨年末からの積み上がりが要因です。
タイムラグ分析を当てはめると、2026年2月から3月にかけて、溜まっていた在庫に対する「価格改定の波」が一気に訪れる可能性が極めて高いと予測されます。
4.まとめ:2月以降の戦略
データが示す現在の姿は、嵐の前の静けさのような「我慢比べ」の状態です。
- 売主様へ: 統計上、周囲が「我慢」している今はライバル物件の価格も高止まりしています。しかし、3ヶ月のタイムラグを経て、春先には一斉に値下げ競争が始まるリスクがあります。競合が動き出す前の「今」こそ、戦略的な価格設定で先手を打つことが早期成約の鍵となります。
- 買主様へ: 現在は売り手の価格維持姿勢が強いですが、在庫日数(平均299日)という現実は無視できません。今後、タイムラグを経て価格調整が入る物件が増えてくるため、じっくりと比較検討しつつ、交渉のチャンスを見極めるべき時期と言えるでしょう。
膠着した市場だからこそ、データに基づいた「根拠のある売却戦略」が重要です。
福山市での不動産売買に関するご相談は、ぜひ杉野伸不動産事務所までお気軽にお寄せください。
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