2026年3月の記事一覧
【FMふくやま出演報告】2026年公示地価・上昇の舞台裏とお伝えしたかったこと
こんにちは。
福山市の宅建マイスターの杉野です。
本日、FMふくやま(77.7MHz)の朝の番組「あさまる」にゲスト出演させていただきました。
今回のテーマは、3月18日に発表されたばかりの「2026年(令和8年)公示地価」。
地元の皆様、そして不動産売却を検討されている皆様に重要なトピックを、データと現場の肌感覚を交えてお話ししてきました。
▼出演時の音声はこちらからお聴きいただけます。
放送でお話ししたポイント(まとめ)
今回の公示地価の動向については、先日のブログでも詳しく解説しておりますので、放送でお伝えした要点を簡潔にまとめました。
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福山市全体は「5年連続の上昇」を維持
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全用途平均:+2.4%(前年+2.3%)
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特に商業地:+4.5%(昨年に続き高い水準だが、勢いは「高原状態」へ)
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10年前との比較で見える「ワニの口」現象
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2016年を基準にすると、独走する「中心部の商業地」と、ようやく回復してきた「住宅地」で格差が拡大。
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エリア別の「違い」がより鮮明に
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中部・南部・西部:再開発やインフラ整備、強い実需により上昇基調。
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北部・郊外:緩やかな上昇で、比較的安定している状況。場所によっては下がっている地域も。
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宅建マイスターとして、今お伝えしたいこと
放送の最後でもお話ししましたが、公示地価はあくまで「過去の結果」です。
これからの市場は、金利動向や建築費の影響を受け、より選別が厳しくなるフェーズに入ります。
「上がっているから高く売れるはず」という一喜一憂ではなく、成約事例という「生の情報」に基づいた冷静な判断こそが、不動産取引における「最良の薬」となります。
ご自身の土地やマンションが今どのような位置にいるのか。正しい現状を知ることが、後悔しない売却の第一歩です。
不動産に関するご相談や査定のご依頼は、いつでもお気軽にお寄せください。
データに基づき、誠実に対応させていただきます。
2026年福山市公示地価・実需と再開発が牽引する上昇基調
こんにちは。
福山市の宅建マイスター、杉野です。
3月18日に国土交通省より2026年(令和8年)の全国公示地価が発表されました。
日本経済新聞の報道によると、今年の全用途の全国平均は前年比で2.8%上昇し、5年連続のプラスとなるとともに、伸び幅はバブル期以降で最大を記録しました。
企業の業績堅調を背景としたオフィス需要の高まりや、国内外からの投資マネーが過去最大規模で流入していることが、地価を大きく押し上げる要因となっています。
広島県全体を見ても、商業地が3.1%と高い伸びを示しています。
今回は、この全国的な上昇の波が福山市の不動産市場にどのような影響を与えているのか、データに的を絞って観察をしてみたいと思います。
前回記事『2025年福山市公示地価・上昇トレンド継続中』
福山市の対前年増減率
福山市全体の調査結果を用途別に一覧の表にまとめました。
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住宅地 |
商業地 |
工業地 |
合計 |
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調査地点 |
76 |
23 |
8 |
107 |
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平均価格 (1㎡あたり) |
51,145円 (49,816円) |
147,678円 (140,283円) |
37,138円 (36,300円) |
70,848円 (68,425円) |
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前年増減率 |
+1.8% (+1.6%) |
+4.5% (+4.5%) |
+2.3% (+2.3%) |
+2.4% (+2.3%) |
出典:(公社)広島県不動産鑑定士協会ホームページ『広島県の地価公示価格』より作成
福山市における2026年の公示地価の対前年増減率を見ると、住宅地が+1.8%、商業地が+4.5%、工業地が+2.3%、全用途平均で+2.4%となりました。
全用途平均は着実に上昇傾向を維持しており、特に商業地は昨年に引き続き4.5%という高い上昇率を記録しています。
福山駅周辺の再開発効果や、全国的な投資マネーの流入が福山市の中心部にも波及していることが読み取れます。
ただ、データを少し深読みすると、商業地の上昇率は2024年に+4.2%と大きく跳ね上がった後、昨年と今年は同率(+4.5%)で推移する「高原状態」に達していることが分かります。
価格自体は上がっているものの、これ以上の高値追いには市場が慎重になり始めており、上昇の勢い(加速度)には少しブレーキがかかり始めている兆しが見える点も、今年の注目ポイントです。

高騰する住宅地価格トップ10
住宅地に限定し、上昇率の高い上位10地点を一覧表にしました。
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調査地点 |
価格 (1㎡あたり) |
前年上昇率 |
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西町三丁目 |
144,000円 |
+6.7% |
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光南町二丁目 |
144,000円 |
+6.7% |
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瀬戸町大字山北 |
53,200円 |
+5.1% |
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東川口町三丁目 |
81,800円 |
+4.9% |
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野上町一丁目 |
111,000円 |
+4.7% |
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三吉町南一丁目 |
96,000円 |
+4.6% |
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北美台 |
55,000円 |
+4.4% |
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新涯町四丁目 |
76,600円 |
+4.4% |
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南松永町一丁目 |
64,000円 |
+4.4% |
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新涯町一丁目 |
88,000円 |
+4.3% |
特に上昇率が高かった西町三丁目と光南町二丁目は、共に+6.7%という非常に高い上昇率を記録しました。
福山駅周辺の利便性の高さから、マンション用地や戸建て用地としての需要が極めて高く、地価を強く押し上げています。
また、注目すべき点として、中心部から少し離れた「瀬戸町大字山北」が+5.1%と昨年に引き続き高い水準で上昇しています。
福山道路などのインフラ整備への期待感に加え、子育て世代からの根強い需要が周辺地域における宅地開発を推し進める促進剤となり、地価を支えていると考えられます。
成約事例データから見る「現場の感覚」
公示地価と、我々が日々扱っている実際の成約価格(実勢価格)にはどのような関係があるのでしょうか。
今回は、特に住宅地として根強い人気を誇る「南部エリア」の最新取引データと照らし合わせてみます。
データを見ると、南部エリアにおける実需(実際に住むための需要)の強さが際立っています。
例えば、公示地価の上昇率トップ10にも名を連ねる「新涯町」エリアでは、直近の成約事例において坪単価17万円〜40万円台まで幅広い取引が確認でき、中には売り出しからわずか15日や40日程度でスピード成約に至るケースも見られます。
また、「沖野上町」や「多治米町」エリアでも、実勢価格で坪単価25万円〜35万円前後での成約がボリュームゾーンとなっており、非常に活発な市場であることが伺えます。
手前味噌にはなりますが、弊社でも昨年秋に「川口町一丁目」の売土地をご成約させていただきました。売り出しから約2ヶ月半(78日)というスムーズな成約となりました。
現場の肌感覚としても、これら南部エリア(沖野上町、多治米町、新涯町、川口町など)のように、平坦地で商業施設や学校へのアクセスが良い生活利便性の高い地域は、売りに出た物件に対する買い手の反応が非常に早いです。
実際の取引価格が公示地価と同等、あるいは条件によっては上回って成約するケースも珍しくありません。
投資マネーだけでなく、「福山で暮らしやすい場所に家を建てたい」という力強い実需が、南部エリアを中心とした福山市の地価をしっかりと底支えしていることが、実際の成約データからも裏付けられています。
まとめ
2026年の福山市公示地価は、全国的な地価上昇の波と連動しつつ、中心部の商業地と、住環境に優れた住宅地が牽引する形で力強い上昇を見せました。
しかし、上昇の伸び率が少しずつ鈍化し始めているデータが示す通り、長らく続いた右肩上がりの相場も、徐々に「ピークアウト(頭打ち)」に向けた転換期に差し掛かりつつあります。
売却を検討されている方にとっては今が絶好の機会であると同時に、これからは「相場以上の強気すぎる値付けは、長期間売れ残るリスクが高まる」というシビアな局面への移行期でもあります。
一方、購入を検討されている方にとっては「いかに適正価格で、条件に合う物件をスピーディに掴むか」がこれまで以上に重要になります。
今後の市場動向を注視しつつ、精緻なデータ分析に基づく慎重な計画と情報収集を行うことが、不動産売買を成功させるための最大の鍵となるでしょう。
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【マンションウォッチ】過去最長の「在庫305日」と市場の消化不良
こんにちは。
福山市の宅建マイスター、杉野です。
3月に入り、卒業や進学など新生活に向けた動きが活発になる時期ですが、福山の中古マンション市場は今、かつてない「目詰まり」の状態に直面しています。
今回のマンションウォッチでは、2026年2月度の最新データを分析しました。
先月お伝えした「3ヶ月のタイムラグ理論」による予測が的中し、停滞していた市場がついに動き出しましたが、その中身は非常にシビアなものとなっています。

1.【全体サマリー】2026年2月の主要データ
まずは、今月の主要な数値をご確認ください。
- 平均在庫日数:305日(前月比 +6日 📈)※過去2年間で最長
- 70㎡換算平均価格:2,332万円(前月比 -0.21% ほぼ横ばい)
- 70㎡換算中央価格:2,042万円(前月比 +0.05% ほぼ横ばい)
- 平均と中央の価格差:290万円(前月 296万円からさらに縮小)
- 価格改定率:15.8%(前月 10.1%から急上昇 🚀)
- 流通物件数:165件(前月比 +6件 📈)※過去2年間で最多
2月の市場を一言で表すと、「出口(成約)が塞がったまま、在庫が過去最高レベルまで膨れ上がり、売主様が一斉に値下げに動き出した」という、非常に緊迫感のある状況です。


2. 直近のトレンド:「300日の壁」を突破した滞留の深刻化
今月の最も深刻な動きは、平均在庫日数がついに305日を記録したことです。
これまで「300日の壁」は市場の停滞感を示す大きな節目でしたが、これを超えたことで「売り出しても10ヶ月は売れない」という状態が常態化しつつあります。
在庫件数も165件と過去2年間で最多を更新しており、市場が完全に「消化不良」を起こしています。
新規の売り出し物件が入ってくる一方で、買い手が見つかって市場から抜けていく「出口」が極めて細くなっていることが、この記録的な滞留を招いています。
3. 理論の的中:タイムラグを経て始まった「値下げラッシュ」
先月のブログで私は、「在庫増から値下げまでは3ヶ月のタイムラグがある。2月から3月にかけて価格改定の波が来る」と予測しました。
今回のデータは、まさにその予測を裏付ける結果となりました。
- 価格改定率:10.1%(1月) → 15.8%(2月)
全体の約16%、つまり「6件に1件」の物件が値下げを決断しています。
特に築30年〜35年前後の層では3割以上の物件が価格を改定しており、年度末(3月)までの成約を目指した「我慢比べの終了」が鮮明になっています。
平均価格が下がり、中央価格(実需層の限界点)との差が縮まってきているのは、高値で粘っていた売主様がようやく現実的な価格設定に歩み寄り始めた兆候と言えます。
4. まとめ:3月以降の戦略
データが示す現在の姿は、溢れる在庫の中から「選ばれるための競争」が本格化した状態です。
- 売主様へ: 在庫305日、競合165件という数字は、これまでの「待ち」の姿勢では埋没することを意味しています。周囲が値下げを始めた今、それ以上のインパクトを持つ「根拠ある価格戦略」が不可欠です。ライバルが動いている今こそ、先手必勝の判断が求められます。
- 買主様へ: 「市場の消化不良」により、ようやく価格交渉の余地がある物件や、戦略的に値下げされた物件が増えてきました。ただし、築浅物件など一部の優良物件は依然として高値で動いており、二極化が進んでいます。全体の停滞に惑わされず、個別の物件の「鮮度」と「価格の妥当性」を見極めるべき時期です。
市場が動かない時こそ、データという客観的な「羅針盤」が必要です。
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