【FMふくやま出演報告】相続登記のうっかり忘れに注意!私道(共有持分)の登記漏れを防ぐには?

こんにちは。

福山市の宅建マイスター、杉野です。

本日、FMふくやま(77.7MHz)の朝の番組「あさまる」にゲスト出演させていただきました。

今回は、最近実際に私どものところへご相談があった「相続登記のうっかり忘れ(特に私道の持分)」をテーマにお話しした内容を、ブログでも詳しくご紹介します。

▼出演時の音声はこちらからお聴きいただけます。

目の前の「私道」が亡くなった親の名義のままに…

先日、ご相続された土地を売却したいというお客様からご相談をいただきました。

さっそく現地や登記の内容を調査したところ、土地の目の前にある「私道」の相続登記が漏れており、お亡くなりになった親御様の名義のまま残ってしまっていることが判明したのです。

実は、ご自身で相続登記の手続きをされた場合、こうした「私道部分の登記漏れ」という"うっかりミス"が時々起こります。

「土地の登記はちゃんと変えたから大丈夫」と思っていても、目の前の私道の登記を忘れてしまうと、いざ売却しようとしたときに大変なデメリットが生じてしまいます。

私道の登記が漏れていることによる主なリスク

  • 土地の評価額が下がってしまう

  • 買い手が住宅ローン(融資)を組めなくなる可能性がある(第三者の敷地を通行して土地に入らなければならない状態とみなされるため)

  • 結果的に、売りたくても売れない土地になってしまう(さらに相続が進むことで、相続登記そのものが困難になるケースも有ります)

今回は売却活動に入る前にこの事実が発覚したため、まずは私道部分の相続登記を完全に済ませ、ご自身が正しい所有者であることを証明してから売りに出すという形で、無事に解決へと進めることができました。

固定資産税の納税通知書には載らない?登記漏れを防ぐ「2つの制度」

なぜ、私道の相続登記をうっかり忘れてしまうのでしょうか?

その大きな理由は、「固定資産税の納税通知書」に載ってこない場合があるからです。

私道や共有地などで土地の評価額が低い場所は、非課税となり、毎年届く納税通知書の課税明細から除外されていることが多々あります。

そのため、ご自身で登記手続きをする際に「ここに自分の土地がある」ということ自体に気づかず、登記漏れが起きてしまうのです。

こうした「うっかり忘れ」を防ぎ、ご自身が所有している不動産を一元的に把握するためには、公的な制度を活用するのがおすすめです。

1. 名寄帳(なよせちょう)の確認

福山市などの各市区町村に申請することで、その所有者が持つ土地・建物を一覧化した「名寄帳」を取得できます。

  • 注意点:市区町村ごとの管理となるため、福山市で取得できるのは福山市内の不動産のみです。もし尾道市など隣接する別の市にも土地がある場合は、それぞれの役所で申請する必要があります。

2. 所有不動産記録証明制度(2026年2月スタートの新制度)

法務局に対して、特定の人が所有者として記録されている不動産の一覧を証明する書面の交付を請求できる制度です。

  • メリット:こちらは「全国版の名寄帳」とも言える制度で、名前や住所から全国の所有不動産を一元的に検索・リスト化することができます。福山市、尾道市、府中市などに不動産が点在していても、一つの窓口でまとめて把握できるため非常に便利です。

まとめ:不動産の相続登記は専門家への相談がお勧めです

不動産を「売りたい」「誰かに貸したい」となった段階で初めて登記漏れに気づくと、手続きに余計な時間や労力、そして精神的な負担がかかってしまいます。

せっかく自力で頑張って登記をしたのに、後から「失敗した…」と後悔するのはもったいないですよね。

大切な資産の出口戦略をスムーズに進めるためにも、まずは「固定資産税の通知書に載っていない不動産」がないかを、新制度なども活用して早い段階で確認し、時には司法書士や不動産会社といった専門家へ相談することをお勧めします。

「自分の持っている土地がどうなっているか分からない」「相続登記について専門家に相談したい」といったお困りごとや、不動産に関するお悩み・売却のご相談がございましたら、いつでもお気軽に株式会社杉野伸不動産事務所までお問い合わせください。

宅地建物取引業協会の定時総会に参加してまいりました

こんにちは。

福山市の宅建マイスター、杉野です。

 

昨日、所属している宅地建物取引業協会の令和8年度定時総会へ参加してまいりました。

県内各地から多くの会員が集まり、昨年度の事業報告や今年度の事業計画について、慎重な審議が行われました。

総会の冒頭では、岡本会長より今年度の重点施策として、特に以下の2点に注力していくことが宣言されました。

  • リスキリング(学び直し)による専門性の向上
  • 地域社会における空き家対策の推進

いずれも、近年の空き家問題や相続問題の深刻化を背景に、安心・安全な不動産取引を円滑に進める上で、非常に重要なテーマとなっています。

今回の総会にあたり、私は「専門性の向上(リスキリング)に関する施策」と、「拠点運営の効率化・活性化に向けた取り組み」の2点について、質問をさせていただく機会をいただきました。

特に実務者のリスキリングに関しては、現在、国土交通省が推進している「不動産コンサルティングの普及・促進」に向け、当協会として「地域ワーキンググループ(地域WG)」への登録や、コンサルティング勉強会の実施などをどのように考えておられるか、という質問を投げかけました。

岡本会長は、(公財)不動産流通推進センターが国土交通省と連携して設置した 「良質な不動産コンサルティングの普及・定着に向けた検討委員会」の委員も務められているため、トップとしてのお考えを直接伺いたいと考えた次第です。

 

回答としては、「現状の組織体制や運用面を考慮すると、協会主導での即座の登録や組織化は容易ではない」という見解でした。

コンサルティングマスター技能試験が県内でも開催され、重点事業として専門性の向上が掲げられている一方で、登録者がノウハウを共有したりネットワークを構築したりする具体的な一歩としては、少し慎重な姿勢に留まった印象があり、その点は今後の進展に期待したいところです。

とはいえ、このように総会の場で直接発言をし、現場の実務者が直面している課題や声を理事の方々に届けられたことは、非常に貴重な経験となりました。

 

私たちは日々の実務を通じて、地域のお客様の暮らしを支えています。

今後もより良い不動産流通の普及と発展を目指し、現場での課題解決に努めながら、組織に対しても建設的な提案を続けてまいりたいと思います。

【セミナー参加レポート】「全国不動産コンサルティングフォーラム2026」から見る、空き家対策と不動産コンサルティングの未来

こんにちは。

福山市の宅建マイスター、杉野です。

 

2026年5月15日(金)、昨年に続き第2回目となる「全国不動産コンサルティングフォーラム2026」が開催され、当社もオンラインにて参加いたしました。

本フォーラムは、国土交通省が推進する「不動産業による空き家対策推進プログラム」の一環として、公益財団法人不動産流通推進センター(不動産コンサルティング中央協議会)が主催するものです。

全国から集まったコンサルティングの優秀事例の表彰や実践報告、各地域のワーキンググループによる独自の取り組みなどが発表され、非常に実り多い時間となりました。

 

今回は、フォーラムを通じて感じた「これからの時代の不動産会社に求められる役割」と、お客様に深く関わる「新しい安心の仕組み」について、皆様にご紹介いたします。

1. 地域課題の解決に挑む「地域の不動産会社」の役割

フォーラムの基調講演や事例発表を通じて、何度も繰り返し強調されていたキーワードが、「不動産の専門家(地域の不動産会社)が核となり、地域課題の解決を牽引していく」という視点でした。

現在、全国で増加し続けている「放置空き家」や「所有者不明土地」といった問題は、ますます複雑化・高難度化しています。これらは、一個人や一つの事業主だけで解決できるものではなく、弁護士や税理士、建築士といった各専門家、そして地域社会との「緊密な連携」が欠かせません。

発表された先進事例の中には、行政とタッグを組んで「空き家になる前の対策セミナー」を地域で定期開催している報告もありました。

 

ちなみに当社におきましても過去、福山市と密に連携し、所在の分からない土地の管理者特定から境界の立ち会い、さらには将来を見据えた活用プランの策定までを一貫して手がけた実績がございます。

こうした実務を通じて、所有者不明土地や空き家問題という地域課題の解決に向け、その一端を担わせていただいた経験は、私共の大きな財産となっております。

 

地域の不動産会社が行政や他士業と深くつながり、信頼関係を築いていくことこそが、少しずつでも着実に、地域の不動産課題を根本から解決していく確かな一歩になると強く確信しております。

2. 「不透明」から「安心」へ。コンサルティング報酬と契約書の明確化

とりわけ、本フォーラムにおいて私が最も注目したのは、不動産コンサルティング業務における契約書および支援ツールの拡充についてです。

これまでの日本の不動産取引は、「売買や賃貸の仲介(媒介)」が主流でした。

そのため、不動産コンサルティング業務は「仲介業務との境界線」が消費者から見えにくく、「どこまでが無料相談で、どこから報酬が発生するのかが分かりにくい」「なんとなく敷居が高い、不透明だ」と感じられる一因になっていました。

 

この課題を打開するため、一昨年(令和6年)6月には国土交通省により通達が改正され、仲介手数料とは別に「コンサルティング報酬」を明確に受領できる仕組みが現場に実装され始めています。

さらに先月(2026年4月)には、同推進センターの検討委員会から「中間取りまとめ」が公表されました。

現在、現場で活用できる「標準的な契約書の雛型」や「具体的な報酬算定のガイドライン(目安)」、さらに実務マニュアルの作成・整備が具体的に進められています。

これにより、業務内容や費用がオープンでクリアになり、お客様がより一層安心してコンサルティングサービスを利用できる環境が整いつつあります。

3. 公認不動産コンサルティングマスターとして、お客様の信頼に応える

私自身、現在「公認不動産コンサルティングマスター」の登録作業を進めておりますが、実務において仲介業務とコンサルティング業務の区分や、お客様へのご説明の仕方に悩む場面があったのも事実です。

しかし、今回のように国や業界を挙げて明確な規定やガイドラインの策定が進むことは、私たち実務家にとっても非常に大きな追い風となります。

 

業務内容と費用を事前に分かりやすく明示し、お客様への「説明責任」をしっかり果たせるようになることは、お客様との強固な信頼関係の構築に直結します。

また、不動産コンサルタントという存在の正しい理解の醸成にもつながっていくと、大きな期待を寄せています。

おわりに

不動産は、大切な資産であると同時に、地域の未来を形作る重要な要素です。

当社も、空き家や空き地の流通・利活用を担う一事業者として、今回の学びを日々の実務にしっかりと還元し、これまで以上に「安全で健全、そしてお客様の未来に寄り添う不動産流通」に努めてまいります。

 

空き家や相続した土地の処分・活用方法にお悩みの方は、ぜひお気軽に当社までご相談ください。

誠心誠意、サポートさせていただきます。

【マンションウォッチ】過去最多の在庫174件 vs 過去最少の成約13件。

こんにちは。

福山市の宅建マイスター、杉野です。

 

51日に集計を終えた、中古マンションの最新データ(20264月分)をまとめました。

これまでの「停滞」のレベルを超え、市場の構造そのものが危機に直面していることを示唆しています。

1. 【全体サマリー】20264月の主要データ

  • 平均在庫日数298.5➡️300日前後で高止まり)
  • 70㎡換算平均価格2,246万円➡️(ほぼ横ばい)
  • 70㎡換算中央価格1,953万円➡️(ほぼ横ばい)
  • 流通物件数(在庫)174📈 ※過去2年で最多を更新
  • 掲載終了件数(成約等)13📉 ※過去2年で最少を記録
  • 新規登録件数23📈(供給過多が継続)

 

2. 直近3ヶ月(1月〜3月)の動き:「価格リセット」の結末

4月のデータを読み解くために、まずは直近3ヶ月の激動を振り返ります。

  • 1月【様子見】: 在庫が積み上がる中、売主様は「新年に期待」し、価格を維持(改定率10.1%)。
  • 2月【限界点】: 在庫日数がついに305日となり、「300日の壁」を突破。焦った売主様による一斉の値下げラッシュが発生(改定率15.8%)。
  • 3月【リセット】: 2月の値下げが浸透。平均・中央価格ともに約100万円急落し、中央価格は1,942万円へ。「中古は2,000万円以下」という実需ラインへ強制リセットされました。

この流れを受け、4月は「価格が下がった分、成約件数が跳ね上がる」と予想されました。しかし、結果は真逆でした。

 

3. 春の異変:過去3年間の「3→4月」成約数比較

例年、3月の需要期を過ぎた4月は成約が落ち着くものですが、今年の落ち込みは「季節要因」では片付けられません。

  • 20243→4: 30 → 17件(季節的な減少)
  • 20253→4: 21 → 21件(需要が力強く持続)
  • 20263→4: 19 → 13件(前月比31%減・過去最低)

昨年(2025年)は4月になっても21件という高い成約数を維持していました。

しかし今年は、3月に平均157万円という大幅な値下げを行い、価格を実需ライン(2,000万円以下)に合わせたにもかかわらず、4月の成約はわずか13件。

これは、「価格を下げても出口(成約)が塞がっている」ことを示す危険なサインです。

 

4. 過去最多の在庫174 vs 過去最少の成約13件が意味するもの

現在、福山市の中古マンション市場は、かつてない規模の「二次的消化不良」を起こしています。

新規登録が23件あったのに対し、掲載終了(成約等)はわずか13件。

毎月、物件だけが「10件ずつ」市場に溜まっていく計算です。

その結果、在庫は過去2年間で最多の174に達しました。

 

在庫174 ÷ 成約13件 = 消化に「13.4ヶ月」

現在のペースでは、今市場にある物件をさばき切るだけで1年以上かかります。

買い手側は「100万円単位の値下げ」を目の当たりにしたことで、さらに「もっと下がるのではないか」とシビアな様子見に入っています。

5. 展望とまとめ:出口なき迷路で「選ばれる」ための戦略

客観的なデータを見る限り、この在庫の積み上げは今後も続く可能性が高いと言わざるを得ません。

「供給(新規登録)」のペースに対し、「出口(成約)」の細り方がそれを上回るスピードで進行しており、毎月10件近い「余剰物件」が生まれる構造が定着してしまっています。

今の低水準な成約が続けば、在庫件数は2026年末には200件という、未知の領域に達する懸念すらあります。

 

20264月のデータは、もはや単なる「価格調整」だけでは、この膨大な在庫の山を切り崩せないステージに入ったことを示しています。

売主様へ:

174件という過去最多の競合の中で、わずか13件という狭き門をくぐるには、価格の適正化はもちろん、「物件の個性(リノベーションや保証)」や、他社を圧倒する「強力な露出戦略」が不可欠です。

174分の1」に残るための、攻めの戦略への切り替えが求められています。

買主様へ:

過去最多の物件数から選べる、歴史的な「買い手市場」が続いています。

しかし、出口が塞がっている今だからこそ、単なる安さに惑わされず、将来にわたって資産価値を維持できる「本当に価値のある物件」を慎重に見極める目が必要になります。

市場が「消化不良」から「麻痺」に変わる前に、データに基づいた次の一手を打つ必要があります。

 

福山市の不動産売買に関する不安や戦略のご相談は、ぜひ私、杉野までお気軽にお寄せください。

ゴールデンウイーク休業のお知らせ

平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

誠に勝手ながら、弊社では下記の期間をゴールデンウイーク休業とさせていただきます。

2026年5月2日(土)~5月6日(水)

休業期間中は、お問い合わせへのご返信、ご対応などが遅れる場合がございます。

ご不便をおかけいたしますが、何卒ご理解とご協力をお願い申し上げます。

 

■通常営業再開日

2026年5月7日(木)より、通常通り営業いたします。

 

■休業期間中のご連絡について

休業期間中にお問い合わせいただいた内容につきましては、5月7日(木)以降順次対応させていただきます。

ご迷惑をおかけいたしますが、よろしくお願い申し上げます。

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