【FMふくやま出演報告】相続した実家の処分、どうする?今からできる実家じまいのポイント

8月28日、FMふくやま(77.7MHz)の朝の番組「あさまる」内のコーナーにゲスト出演させていただきました。

 

例年、お盆時期は比較的落ち着いていることが多いのですが、今年は例年になくお盆前・お盆期間中・そしてお盆明けに至るまで、相続されたご実家や空き家の今後に関するご相談が非常に多く寄せられました。

親族が集まるお盆の機会に「親が高齢になって施設に入所した後の実家をどうするか」「相続したけれど誰も住んでいない実家をどう維持・処分すべきか」といった、いわゆる「実家じまい」について話し合われたご家庭も多かったようです。

そこで今回は、ラジオでお話しした「実家じまいを考える上で押さえておきたい重要ポイント」を分かりやすくまとめました。

 

▼ 実際の出演音声(2026年8月28日放送分)

 

実家じまいで絶対に押さえておきたい「3年」という期間

実家の処分や活用を考えるにあたり、まず頭に入れておきたい重要な数字が「3年」です。

 ① 相続登記の義務化(3年以内)

2024年4月より、相続登記が法律で義務化されています。

実家を相続した場合、「自己のために相続の開始があったことを知り、かつ、その所有権を取得したことを知った日から3年以内」に名義変更(相続登記)を行わなければなりません。

正当な理由なく放置すると、過料の対象となる可能性があります。

 ② 売却時の税制優遇(相続空き家の3,000万円特別控除など)

相続した実家を売却する場合、要件を満たせば譲渡所得から最大3,000万円が控除される特例措置などがありますが、これらにも「相続発生から3年目の年末まで」といった明確な期限が設けられています。

 

「まだ先でいいか」と放置してしまうと、手続きが複雑化したり、使えるはずだった税制上の優遇措置が使えなくなったりするため、早めの行動が大切です。

 

実家じまいを先送り・放置する3大リスク

「とりあえずそのままにしておこう」と放置された空き家は、想像以上の負担やトラブルを引き起こします。

  • 特定空き家・管理不全空き家への指定による増税

適切な管理がされず放置されると、行政から「管理不全空き家」や「特定空き家」に指定され、住宅用地の固定資産税軽減特例(最大6分の1)が解除され、税負担が一気に跳ね上がるリスクがあります。

  • 建物の劣化・近隣トラブル

雑草や樹木の越境、屋根瓦や外壁の崩落、害虫・害獣の発生など、近隣住民の方に迷惑や危険を及ぼす恐れがあります。

  • 権利関係の複雑化

名義人(親など)が認知症になったり、相続人が亡くなって次の世代に引き継がれたりすると、売却や処分に同意を得る関係者が増え、身動きが取れなくなってしまいます。

 

「実家じまい」を進めるための基本ステップ

実家の処分・整理をスムーズに進めるためには、以下の手順で進めるのがおすすめです。

  • 家族間での意思確認・方向性の共有

「残して活用するのか」「売却するのか」「解体して更地にするのか」、親が元気なうちに家族で意向を共有しておくことがトラブル防止の第一歩です。

  • 権利関係・名義の確認

土地・建物だけでなく、以前の放送でも取り上げた「私道の共有持分の登記漏れ」などがないか、法務局の登記情報をしっかり確認します。

  • 家財・荷物の片付け

室内に荷物が残ったままだと、査定や解体・売却の検討が進みにくくなります。

まずは不要なものの仕分けから少しずつ始めましょう。

  •  専門家(不動産コンサルティングマスター、宅建マイスター)への早期相談

立地や建物の状態、地域の需要に合わせた最適な売却・活用プランを地域の不動産会社やプロ(不動産コンサルティングマスタ、宅建マイスター)と一緒に検討します。

まとめ:実家のお悩みは抱え込まず、早めにご相談ください

実家の処分や活用は、「売る」「貸す」「片付ける」といった実務だけでなく、ご家族の思い出や感情も絡むデリケートな問題です。

株式会社杉野伸不動産事務所では、単に物件を売買するだけでなく、相続登記の準備や荷物の整理、権利関係の調査まで、不動産コンサルティングマスター・宅建マイスターとして親身に寄り添いサポートいたします。

「何から手をつけていいか分からない」という段階でも全く問題ありません。

お気軽にご相談ください。

【マンションウォッチ】在庫一掃の7月!30件退出で在庫減も、滞留日数「327日」と価格ギャップ「279万円」が示す市場の歪み

本格的な夏を迎えた2026年7月度、福山市の中古マンション市場は大きな節目を迎えました。

春先から続いていた「在庫の山積み」と「市場の目詰まり」に対し、月間30件もの掲載終了・成約が確認され、在庫件数は前月の167件から152件へと大幅に減少(前月比-15件)したのです。

まさに「滞留在庫の一掃処分」が進んだ1ヶ月となりましたが、データを詳細に紐解くと、単純に「市況が回復した」とは言えない複雑な現実が浮き彫りになってきました。

 

今回は、7月度に動いた物件の特徴と、市場に生じている「数字のねじれ」の正体を分かりやすく解説します。

1.【全体サマリー】2026年7月の主要データ

まずは、当事務所で毎月集計・分析を行っている主要指標の推移をご覧ください。

  • 平均在庫日数:327日📈 (前月比 +18日)過去最長更新
  • 70㎡換算 平均価格:2,138万円📈 (前月比 +0.83%)
  • 70㎡換算 中央価格:1,859万円📉 (前月比 -2.63%)2024年9月度以来の水準
  • 流通物件件数(在庫):152件📉 (前月比 -15件)
  • 掲載終了件数(成約等):30件📈 (前月比 +6件)
  • 新規売出件数:14件📉 (前月比 -6件)
  • 価格改定件数:14件📉 (前月比 -5件)
  • 平均 vs 中央 乖離幅:279万円📈 (前月比 +68万円)格差拡大

4月に記録した過去最多在庫(174件)から始まった調整局面は、6月の大幅な値下げラッシュ(値下げ総額3,275万円)を経て、7月に「30件の成約・掲載終了」という形で大きく結実しました。

 2. 7月に「動いた物件(30件)」の正体とは?

市場から退出した30件の内訳を詳細に分析すると、大きく4つの傾向に分かれます。

 

① 1年〜2年超の「長期滞留物件」の損切り・最終決着

販売開始から400日〜700日以上が経過していた長期滞留物件において、大幅な価格調整や売却条件の見直しによる成約、または売却取り下げの動きが相次ぎました。

  • 駅前エリアの築浅高額タワー物件(販売開始から2年超)の成約
  • 北部・東部エリアの築古リフォーム済み物件(販売期間500〜700日超)の成約・掲載終了
  • 賃貸中オーナーチェンジ物件(販売期間600日超)の掲載終了

② 実需ボリュームゾーン(1,500万円〜2,500万円)の消化

ファミリー層が現実的に住宅ローンを組みやすい価格帯で、実勢相場に見合った物件は極めてスムーズに成約に至っています。

  • 神辺・北部エリアの人気築浅ファミリー物件(2,000万円台前半)
  • 南部・東部エリアの生活利便性に優れた中堅マンション(1,600万〜2,100万円台)
  • 中心部近郊で適正水準まで価格改定された物件(成約価格1,600万〜1,700万円台)

③ 1,000万円以下の「低価格・築古物件」の回転

  • 昭和〜平成初期築の1,000万円未満物件において、買取再販業者の仕入れや投資用・低予算実需層の成約が活発化しました(300万〜900万円台)。

④ 販売長期化による「売却取り下げ・棚卸し」

  • 反響の長期停滞に伴う一般売主様の売却中止や、買取再販業者による販売計画の一時見直しなど、無理な高値売却を取り下げる動きが見られました。

 

3. なぜ「在庫が減ったのに、在庫日数は過去最長(327日)」なのか?

ここで一つの疑問が生じます。

「30件もの物件が成約・終了して在庫が減ったのに、なぜ平均在庫日数は309日 → 327日へと伸び、過去最長を更新したのか?」

理由は主に2点あります。

  1. 新規物件の供給減(14件)による「鮮度の低下」 日数の浅い新規物件の流入ペースが落ちたため、市場に残った既存物件(152件)の日数がそのまま1ヶ月分(+30日)上乗せされました。
  2. 「超長期滞留の重石」が依然として居座っている 
    1. 築40年以上:平均在庫日数 475日(19件)
    2. 築35〜40年未満:平均在庫日数 405日(25件)
    3. 築10〜15年未満:平均在庫日数 414日(9件)

 

駅前タワー物件の一部や築古の割高物件など、販売開始から1年以上(中には3年以上)経過しても動かない「超長期在庫」が依然として市場に残り続けているため、全体の平均値を大きく押し上げています。

 

4. 価格指標のねじれ:平均価格上昇 vs 中央価格下落

7月度のデータで最も警戒すべきポイントは、「平均価格」と「中央価格」が完全に逆行している点です。

  • 70㎡換算 平均価格:2,121万円 → 2,138万円(+0.83% 上昇)
  • 70㎡換算 中央価格:1,910万円 → 1,859万円(-2.63% 下落)
  • 価格ギャップ:211万円 → 279万円(過去最大級の開き)

 

実需層が好む1,800万〜2,400万円台の適正価格物件が成約して市場から抜けたことで、中央値(真ん中の価格)は1,859万円へと下がりました。

一方で、成約に至らない6,000万〜8,000万円台の駅前超高額物件が在庫として居座っているため、計算上の平均価格だけが不自然に吊り上げられているのが実態です。

 

福山市の中古マンション市場の実勢は、「売れる物件が抜けて、高値で動かない物件と安価な築古物件が取り残された結果、相場の二極化と歪みが発生している」というのが客観的な事実です。

5. まとめ:これからの戦略

7月度は、これまでの在庫過多による目詰まりが一歩解消へ向かった反面、「実勢価格(1,800万円台)と高額滞留在庫(平均の歪み)」のギャップが279万円まで広がった月でした。

相場の表面的な数値だけに惑わされず、市場の構造変化を正しく見極めることが重要です。

・売主様へ:実勢の相場感は「1,800万円台(中央値)」

7月に動いた物件が証明しているように、買い手が納得する適正価格にアジャストされた物件から順番に決まっています。

大切な資産を塩漬けにしないためにも、机上の査定額ではなく「直近の成約データ」に基づいた勇気ある価格設定が不可欠です。

・買主様へ:適正価格の優良物件は足が早い

「買い手市場だからじっくり待とう」と考えていると、条件の良い実需向け物件(1,500万〜2,500万円台)は掲載後すぐに成約してしまいます。

一方で、300日以上滞留している物件については、売主様側が価格交渉に柔軟に応じるケースが増えています。

物件価格の妥当性に加え、将来の修繕積立金の値上げリスクなども総合的に精査した上で、賢く交渉を進めましょう。

 

福山市の中古マンション売却・購入に関する資金計画や具体的な売買戦略は、ぜひ杉野伸不動産事務所までお気軽にご相談ください。

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