【セミナー参加レポート】「全国不動産コンサルティングフォーラム2026」から見る、空き家対策と不動産コンサルティングの未来
投稿日:2026.05.17
こんにちは。
福山市の宅建マイスター、杉野です。
2026年5月15日(金)、昨年に続き第2回目となる「全国不動産コンサルティングフォーラム2026」が開催され、当社もオンラインにて参加いたしました。
本フォーラムは、国土交通省が推進する「不動産業による空き家対策推進プログラム」の一環として、公益財団法人不動産流通推進センター(不動産コンサルティング中央協議会)が主催するものです。
全国から集まったコンサルティングの優秀事例の表彰や実践報告、各地域のワーキンググループによる独自の取り組みなどが発表され、非常に実り多い時間となりました。
今回は、フォーラムを通じて感じた「これからの時代の不動産会社に求められる役割」と、お客様に深く関わる「新しい安心の仕組み」について、皆様にご紹介いたします。
1. 地域課題の解決に挑む「地域の不動産会社」の役割
フォーラムの基調講演や事例発表を通じて、何度も繰り返し強調されていたキーワードが、「不動産の専門家(地域の不動産会社)が核となり、地域課題の解決を牽引していく」という視点でした。
現在、全国で増加し続けている「放置空き家」や「所有者不明土地」といった問題は、ますます複雑化・高難度化しています。これらは、一個人や一つの事業主だけで解決できるものではなく、弁護士や税理士、建築士といった各専門家、そして地域社会との「緊密な連携」が欠かせません。
発表された先進事例の中には、行政とタッグを組んで「空き家になる前の対策セミナー」を地域で定期開催している報告もありました。
ちなみに当社におきましても過去、福山市と密に連携し、所在の分からない土地の管理者特定から境界の立ち会い、さらには将来を見据えた活用プランの策定までを一貫して手がけた実績がございます。
こうした実務を通じて、所有者不明土地や空き家問題という地域課題の解決に向け、その一端を担わせていただいた経験は、私共の大きな財産となっております。
地域の不動産会社が行政や他士業と深くつながり、信頼関係を築いていくことこそが、少しずつでも着実に、地域の不動産課題を根本から解決していく確かな一歩になると強く確信しております。
2. 「不透明」から「安心」へ。コンサルティング報酬と契約書の明確化
とりわけ、本フォーラムにおいて私が最も注目したのは、不動産コンサルティング業務における契約書および支援ツールの拡充についてです。
これまでの日本の不動産取引は、「売買や賃貸の仲介(媒介)」が主流でした。
そのため、不動産コンサルティング業務は「仲介業務との境界線」が消費者から見えにくく、「どこまでが無料相談で、どこから報酬が発生するのかが分かりにくい」「なんとなく敷居が高い、不透明だ」と感じられる一因になっていました。
この課題を打開するため、一昨年(令和6年)6月には国土交通省により通達が改正され、仲介手数料とは別に「コンサルティング報酬」を明確に受領できる仕組みが現場に実装され始めています。
さらに先月(2026年4月)には、同推進センターの検討委員会から「中間取りまとめ」が公表されました。
現在、現場で活用できる「標準的な契約書の雛型」や「具体的な報酬算定のガイドライン(目安)」、さらに実務マニュアルの作成・整備が具体的に進められています。
これにより、業務内容や費用がオープンでクリアになり、お客様がより一層安心してコンサルティングサービスを利用できる環境が整いつつあります。
3. 公認不動産コンサルティングマスターとして、お客様の信頼に応える
私自身、現在「公認不動産コンサルティングマスター」の登録作業を進めておりますが、実務において仲介業務とコンサルティング業務の区分や、お客様へのご説明の仕方に悩む場面があったのも事実です。
しかし、今回のように国や業界を挙げて明確な規定やガイドラインの策定が進むことは、私たち実務家にとっても非常に大きな追い風となります。
業務内容と費用を事前に分かりやすく明示し、お客様への「説明責任」をしっかり果たせるようになることは、お客様との強固な信頼関係の構築に直結します。
また、不動産コンサルタントという存在の正しい理解の醸成にもつながっていくと、大きな期待を寄せています。
おわりに
不動産は、大切な資産であると同時に、地域の未来を形作る重要な要素です。
当社も、空き家や空き地の流通・利活用を担う一事業者として、今回の学びを日々の実務にしっかりと還元し、これまで以上に「安全で健全、そしてお客様の未来に寄り添う不動産流通」に努めてまいります。
空き家や相続した土地の処分・活用方法にお悩みの方は、ぜひお気軽に当社までご相談ください。
誠心誠意、サポートさせていただきます。


