福山中古マンションウォッチ(2025年6月)

こんにちは。

宅建マイスターの杉野です。

 

福山市内の不動産動向に関心をお持ちの皆様へ、2025年6月1日時点で集計した2025年5月分の福山市中古マンション市場データについて、最新の速報値をご報告いたします。

先月は価格、特に中央価格の大きな下落が見られましたが、5月はその動きに変化があったのでしょうか。早速、詳しく見ていきましょう。

売却や購入をご検討される際の参考情報として、ぜひご活用ください。

【築年帯別】福山市中古マンションの市場動向(2025年5月)

まず、今月の市場を築年数ごとの詳細データで見ていきましょう。

全体の平均値だけでは見えない、価格や売却期間の二極化が鮮明になっています。

主なポイント(2025年5月)

  • 価格の二極化が顕著に:
    • 築15~25年の物件は価格が大きく上昇(+5.0%~+6.3%)しており、市場での需要の高さがうかがえます。
    • 一方で、築40年以上の物件は前月比-6.7%と大きく下落しており、築年数による価格動向の差が明確です。
  • 在庫日数の変動:
    • 築5~10年の物件は在庫日数が前月比-53.8%と大幅に短縮しました。これは、該当件数が5件と少ない中で、5月に3件の新規売出物件が供給されたことが主な要因です。市場に登場したばかりの物件(在庫日数が短い)が平均値を大きく引き下げた形となります。
    • 築25~30年の物件は在庫日数が+20.5%と、売却期間が長引く傾向にあります。
  • 市場の物件構成:
    • 売り出し中の物件のうち、築5年未満(20%)築30~35年(27%)の物件で約半数を占めており、市場の供給が特定の築年帯に集中していることがわかります。

 

 

 

年代 在庫日数(日)

平均売出価格

(万円)

70㎡換算価格

(万円)

物件数
全体平均 259.47 2313.79 2261.56 154
5年未満 198.84 4293.39 4192.08 31
5~10年未満 190.00 3192.00 2841.65 5
10~15年未満 216.09 3532.64 3210.88 11
15~20年未満 294.69 3058.00 2181.46 13
20~25年未満 216.40 2380.00 2217.57 10
25~30年未満 304.33 1860.20 1730.71 15
30~35年未満 253.56 1185.00 1441.14 41
35~40年未満 329.63 1214.88 1460.19 16
40年以上 353.17 744.08 821.00 12

【全体】売出価格(平均・中央)・在庫日数の推移(過去1年間)

次に、福山市全体の中古マンション市場の大きな流れです。

  • 全体平均価格(70㎡換算): 2,262万円 (前月比+0.04%)。先月の下落から一転し、ほぼ横ばいで推移。価格の下げ止まり感が見られます。
  • 全体中央価格(70㎡換算): 1,928万円 (前月比+0.9%)。先月大きく下落した中央価格は、今月わずかに反発しました。
  • 平均在庫日数: 259日 (前月比+8日)。売却までにかかる期間はさらに長期化しています。

 

 

 

在庫日数 70㎡換算(平均) 70㎡換算(中央)
6月 219

1988

1847
7月 235

2084

1906
8月 241

2007

1753
9月 251

2061

1759
10月 261

2168

1935
11月 250

2259

1991
12月 256

2300

2026
2025年1月 254

2321

2125
2月 243

2297

2122

3月

248

2310

2129
4月 251

2261

1910
5月 259

2262

1928

(70㎡換算価格は小数点第1位を四捨五入して表示)

【供給】新規売出・掲載終了件数の動向

最後に、市場に出ている物件数(供給)の動きです。

  • 全体流通件数: 154件 (前月比+3 件)。市場に出回っている物件総数はさらに増加し、過去1年超で最多を更新しました。
  • 新規売出件数: 21件 (前月比-3 件)
  • 掲載終了件数: 19件 (前月比-2 件)

 

 

流通

件数

掲載

終了

新規
6月 147 19 29
7月 147 25 23
8月 147 19 17
9月 140 26 18
10月 140 19 17
11月 136 20 16
12月 134 26 21
2025年1月 130 25 20
2月 141 16 24
3月 145 21 26
4月 151 21 24
5月 154 19 21

まとめ|2025年4月市場のポイント

2025年5月の福山市中古マンション市場を分析した結果、これまで以上に市場の多角的な理解が求められる状況であることが明らかになりました。

1.市場の「二極化」を示す価格の乖離

 5月の市場における最も大きな特徴は、平均価格と中央価格の乖離が継続している点です。平均価格は横ばいで下げ止まったように見えますが、市場のリアルな中心を示す中央価格は依然として低い水準にあります。これは、一部の高価格帯物件が平均値を支える一方で、市場の大多数を占める中間層の物件は価格調整の圧力にさらされている「二極化」が進行していることを強く示唆しています。

2.売却期間の長期化と豊富な物件供給

 平均在庫日数は259日と増加を続けており、売却の長期化が定着しつつあります。同時に、市場全体の流通物件数は154件と過去1年超で最多を更新しました。これは、買い手にとっては選択肢が豊富で、じっくり比較検討できる「買い手優位」の市場環境が続いていることを意味します。

3.特定の築年帯に集中する供給

 市場の供給は、築5年未満の新しい物件(20%)築30~35年の物件(27%)に集中しています。このことも価格の二極化を後押しする一因となっており、ご自身の物件や探している物件がどの層に属するのかを意識することが重要です。

【売却をご検討中の方へ】

「全体の平均価格は下げ止まった」という情報だけで安心するのは危険です。

ご自身の物件が、価格を維持する層と調整局面にある層のどちらに属するのかを客観的に見極める必要があります。

特に中間層の物件を売却する場合、中央価格の動向や、競合となる類似物件の価格をよりシビアに分析し、戦略的な価格設定を行うことが、豊富な在庫の中で買い手に選ばれるための鍵となります。

 

【購入をご検討中の方へ】

平均価格と中央価格の乖離は、購入を検討する方にとってはチャンスです。

平均価格だけを見ると高く感じるかもしれませんが、中央価格の動向は「現実的に検討できる価格帯の物件が増えている」ことを示しています。

市場に豊富な選択肢がある今、表面的な平均値に惑わされず、ご自身の希望する築年帯やエリアの動向を深く掘り下げることで、価値ある物件を適正価格で見つけられる可能性が高い時期と言えるでしょう。

 

 

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